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日本の暗号資産周りの規制に変化の兆し #Xスレッドアーカイブ

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日本の暗号資産周りの規制は厳しい?法律面、税制面などに厳しい意見が寄せられる中、この一年は大きな変化があった年と言っても過言ではありません。

個人に影響のある変化は少なかったですが、企業には恩恵が。どんな変化があったのか一緒に見てみましょう。

まず「暗号資産」に関する規制は「資金決済法」の下に定義され、必要に応じてその内容の変更が行われています。

以前は「仮想通貨」と呼ばれていたものを「暗号資産」という表記に統一したのもこの資金決済法です。

元々日本はMt.GOX事件やコインチェックのネム流出事件があったことにより、「投資家保護」の観点では先導しており、FTXが崩壊したときの保護は金融庁に感謝した人も多かったと思います。

そんな日本の法律が「厳しい」と言われ始めたのはいつからでしょう?日本が暗号資産に関するルールメイクを行い、暗号資産の媒介や取扱に「暗号資産交換業」というライセンスを要する設計にしたのは、いまから6年前の2017年の4月のこと。

国外で暗号資産に関する規制を策定するきっかけにもなりました。

日本が他国より遅れを取ったと言われている理由に、既存の金融ライセンスと同等の規制を課してしまったことにあります。

要するに「投資家保護」は既存金融レベルまで引き上げられましたが、ブロックチェーンや暗号資産起点の進化は既存金融レベルまで起こりにくくなったということです。

一時は世界の取引量の「40%」以上を円建て取引が占めるほど、規制も市場も先導していた日本ですが、さすがに最近の国外の動きを見ていて遅れていると感じたようで政府も対応を余儀なくされました。

また去年の2022年には「骨太方針」に「Web3」が入りました。

そこからあまり法律が変わることはなく、むしろこの骨太方針によるステーブルコイン周りの改悪など厳しい状況が続いていましたが、今年に入って資金決済法、税制ともに変化があった一年になりました。

まずは法律の「資金決済法」周辺の変化です。

ステーブルコインを「電子決済手段」と定義し、発行者と仲介者が分離して整理されるようになりました。

この発表と同時に「信託会社」が「信託受益権」として日本円ステーブルコインを発行できるようになりました。

三菱UFJ銀行の「Progmat(プログマ)」を中心にデジタルアセットのオンチェーン化が進み、同時にセキュリティトークン(ST)の普及も加速しています。

次に税制の部分をまとめてみていきましょう。

まず自社が日本企業が発行した暗号資産に関わる税制です。自己発行した際の暗号資産(トークン)の「取得価格の明確化」が行われました。

いままでだと不透明だった自社が発行したトークンの取得価格を、発行に要した手数料とすると取り決められました。

この手数料にはトークンを発行するためのガス代の購入にかかる、入金手数料や取引手数料、そのガス代が含まれます。

また法人が保有する暗号資産の含み益に対する期末課税も条件付きで大きく緩和されました。

売買後の確定損益に税金がかけられるのであれば他の資産と同等の扱いで理解ができますが、結果的に日本では少し遅れた対応になりました。海外への資金の流出を防ぐことも目的の一つですね。

加えて法人が借り入れた暗号資産の取得原価の明確化も行われました。

暗号資産交換業以外から暗号資産を借り入れ、それを譲渡したときに、その時点で当該暗号資産を買い戻したとし、損益を計上することになりました。

ざっくりと今年変更された法務、税務周りは以上です。

特に1、2番目に関しては顕著に市場に反映されてますね。

ステーブルコインへの参入は特に金融機関の中で相次ぎ、発行企業への期末課税の実質廃止は国内でトークン調達をおこなう「IEO」という選択肢を増やし、市場を後押ししています。

海外の盛り上がりにすぐ日本が勝つのは難しいものの、市場の盛り上がりや健全な発展を制限するのは、本来あるべき「法」や「税」の姿では無いですよね。

それは当局も重々承知で、段階を踏んだ改革を進めているので今後もしっかりとニュースを見ていきましょう。

さいごに、ちなみに暗号資産と同じように外国為替取引(FX)も昔は分離課税になるまで13年という期間を要しました。

暗号資産の分離課税を望む声がありますが、長期線になる可能性があるので気長に待つとしましょう。

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