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「伸びしろがあって、面白い村」

第1弾は万場地区在住、横前あきら村長です。

読みは「まんば」



村長と聞くと、「村で一番偉い人」と、少し遠い存在に感じられるかもしれませんが、そのイメージは一旦わきに置いてみましょう。

村のトップでありながら、泰阜村を心から愛する村民でもある。
そんな横前村長が思う泰阜村について、お話を伺いました。


泰阜村歴

―――村長はUターンだとお聞きしました。
横前村長:高校まで泰阜にいて専門学校に行くために村を出て、卒業して泰阜村に帰ってきて役場に入ったって感じかな。長男だし、親父が「役場に入れ」って。それで20歳の時に役場に入って今までです。

役場でのお仕事

―――これまでは、どんなお仕事を?
横前村長:建設、福祉、財政、企画、ひと通りやった。やってないのは窓口と税務関係だけだね。

―――配属先はどのように決まるんですか?
横前村長:上から「次はここへ」って命じられる。みんなが何でもできるように、何年か経ったら別の部署に移ってっていうのを繰り返していくんだよね。

極限の状態を経験した昭和58年災害

横前村長:ある意味いい経験をさせてもらったのは、昭和58年の大雨の時。
その時ちょうど建設課にいたので災害復旧室ってのを設けて、数か月にわたって朝から深夜まで仕事をするのが数か月続いたんだ。ただ、そうして極限状態を経験したことで、「もうこれだけの大変さっていうのはないな。何が起きても怖くない。」って大きな自信につながったね。


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その後、現在の村づくり振興室の前身である村づくり研究係に。

移住希望者全員に「他へ行ってください」と言ったワケ

―――村づくり研究係ではどんなことを?
横前村長:新しくできた部署で、当時は「村づくり研究係」という名前だった。Iターン、Uターンの雑誌に泰阜村紹介を作って掲載したらすごい反響があって。
「泰阜村に移住したい」って電話が殺到して村を案内したりもしたけど、帰るときには全員に「日本にはもっといいところがあるから、他へ行ってください」と声をかけたんだ。
本当に泰阜村に住みたい気持ちがある人ならそれでも来るからね。そして、実際に来て住んでくれた人には「ちゃんと地域を愛しなさいよ、地域のお付き合いもしっかりね」ってね。

―――泰阜村のホームページを見ていると協力隊受け入れや移住定住に関する情報が充実していて、外から人を入れることに積極的な村なのかなと感じましたが?
横前村長:もちろん新しく人が入って人口が増えてっていうのもいいんだけど、もともといる人にとっても刺激になるしね。でも、もともとのコミュニティや村の風土を守ることも大事だから、お付き合いはきっちりお願いしている。


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様々な部署を経験したのち、前村長時代に副村長に就任、そして2018年に村長に。

村長のお仕事って?

―――村長のお仕事って、どんなことをしているんですか?
横前村長:泰阜村の将来、村民の幸せを常に考えることだな。あとは国の政策に乗り遅れないようにしていくこと。ただ、高齢化や過疎にしてもそうだけど、地方っていうのは国より先にいろんな問題を抱えることになるから、先駆けとして頑張るというのもあるね。


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最後に、泰阜村に対する率直な気持ちも聞いてみました。

泰阜村ってどんな村?


―――ここまでは村の顔、「村長さん」としてのお話がメインでしたが、いち村民としての思いも聞いてみたくて。泰阜村自慢をするならどんなことを挙げますか?
横前村長:「何もないところ」。それじゃあ困るか(笑)
なんというか、まだまだ未開拓の部分がある「伸びしろのある村」だな。周りが最先端を追い求める中で、泰阜村はほんとの都会にならずに田舎でおる。村でも「都会を追随しない」ということを謳っているんだけど、都会を求めたってしょうがない。それより、村民ひとりひとりの幸せを考えて追及するのが、村民にとって満足感が高くていいよねって思う。それが本当の、心の豊かさなんだと思うんだよね。
―――村の方々と話していると「泰阜は何もないよ」と言いつつも村への愛がにじみ出ているなと感じることが多いですが、心の豊かさを追い求めるからこそなのかもしれませんね。


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村民インタビュー第1弾は、泰阜村への愛があふれる横前明村長の紹介でした。
次回もお楽しみに~


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