ボッチのススメ

人の悩みの多くは、人間関係から来る悩みだそうです。これには同感出来る人も多いのではないでしょうか。かくいう私も同じです。人って面倒くさい、自分自身も他人からは面倒くさがられているだろう・・・
それなら一人ボッチでいいのでは?

よくあるのが、一人ボッチは恥ずかしい、とか、寂しい、という思い込みでしょうか。それは確かにあるかもしれません。例えばパーティー会場などで自分だけがたった一人、誰とも話さず一人もくもくと飲んで食べて壁の花。まあ花になれればまだマシというもので、私みたいな誰の目も引かないような人間では壁の虫にしかなれません。

でもそれでよくないですか?一人ボッチということは、自由気まま、ということです。壁の虫となったパーティーであっても、いつ帰ろうと自由です。パーティーからの帰り道、つまらん集まりだったな、と愚痴りつつその辺の店に駆け込むのも良し。勝手気ままなものです。

ボッチに慣れると、逆に人と一緒に行動することの不自由さが気になるようになります。2人で行動すれば、単純計算で自分の意見が通るのは50%しかありません。3人行動なら33%です。複数人グループの中心メンバーであればもう少し割合は増やせそうですが、それは逆に他のメンバーの自由を奪ってのことなので、それが正しいのか自問自答した方がいいでしょう。

でもいきなり一人で行動するのは中々できない、という方も多いことでしょう。でもできます。大丈夫です。私も最初は「店員さんにボッチ認定されてしまうだろうな、恥ずかしい人間だと思われるだろうな」と思うときもありましたが・・・今なら思いますが、
「お前はそんなに周りから注目されるような人間か?逆だろ!」
と。

そうなんです。誰もあなたのことを見てません。と書くと何だか寂しい気持ちにもなりますが、実際にはそうです。とてつもない美人とか、物凄く恥ずかしい格好をしているとか、太鼓を叩きながら歩くとか、とにかくそういう人は周りからの注目を集めますが、そうではない普通のモブキャラなら誰もまったくあなたのことはみません。お店に入っても同じですし、路上を歩いても電車の中でも同じ。目に入ることはあってもそれは単なる路傍の石と同じです。だーれも気にしません。あなたも同じですよね。一人で歩いている人を見たり、一人で食事をしている人を見て、あの人一人なの?恥ずかしー!なんて思いますか?ないですよね。

ですが知らない他人ではなく、知っている人に見られたら恥ずかしい、ということはあると思いますし、その気持は分かります。ですが解決は簡単で、知り合いがいそうにもない場所でボッチすればいいんです。もっといいのは自分がボッチ行動OKな人である、ということを周知させることなんですけどね。まあこれは性格の問題もありますので、まずは場所を変えてのボッチから始めるといいでしょう。

誰だって最初の一歩目を歩みだすのは勇気が必要です。ちなみに私が思う人生における最も大切なスキルがこの「勇気」なんです。話を戻しますが、最初の一歩を成功させられるかどうかは結構大きなカギですね。

「なーんだ、全然大丈夫だった。一人でも何とか出来た!」

という最初の成功体験はとても貴重です。こんなことを書いているとテレビ番組にある「はじめてのおつかい」を思い起こしてしまいましたが、全く同じですよね。「はじめての一人ボッチ!」 あなたも大人への階段を歩きだしましょう!

では具体的なことを書いてみましょう。初めてのボッチ体験は、飲食店がいいでしょう。それも来店客の多くがボッチ、というお店です。それはズバリ、ラーメン店でしょうかね。しかも、二人以上の複数人数で来店しても一人ラーメンブースに入れられてラーメンを食べるようなお店です。よくありますよね。そこでは一人も二人も関係ありません。全員が一人ボッチでラーメンを啜るわけですから、もう強制ボッチ飯の完成です!

一人ラーメンが成功したら次は一人牛丼店です。牛丼店はテーブル席などがあったり、カウンターなどで二人一緒に牛丼を掻っ込む人達もいますが、多くの来店客は一人です。なので自分も一人客に混じって何食わぬ顔して牛丼を搔き込んでみましょう。横で他人がどんな顔をして牛丼を食べているか、なんて全然気になりませんよ。そして店員も一人客に慣れてますのでそれこそロボット対応です。恥ずかしがっていても自分がアホらしくなります。

ボッチ飯に慣れてきたら次は少しレベルアップして、一人映画鑑賞ですかね。映画館では上映中のおしゃべり禁止ですし真っ暗なので映像しか見れません。誰も自分を見てませんし全員が見ているのがスクリーンなので、あなたも映画に没頭できるはずです。

ボッチ映画をクリアしたら、もうその頃にはかなりボッチ行動に慣れてきた頃でもあると思います。なのでボッチ映画の後は自分でやってみたいことにチャレンジしましょう。ボッチ焼肉、ボッチ居酒屋、ボッチカラオケ、ボッチ図書館、ボッチ銭湯、ボッチサウナなどなど・・・

そしてもう随分とボッチ体質になってきたな、と思った頃にいよいよ登場です。そう、ボッチ一泊温泉旅行、もちろん夕食付きです!しかも最初は安宿でいいんです。安宿だと大広間で宿泊客全員が集まって夕食を食べるようなスタイルが多いですが、そこに行くと・・・結構な人数のボッチ客がいるんです。自分だけではありません。恐らくボッチ同士で仲良くなることはかなりのレアケースだと思いますのであまりそういうことは狙わず、ボッチ温泉を楽しみましょう。

そして仕上げにきました、究極のボッチ海外旅行です。行き先はもちろんハワイ、と言いたいところですが・・・まあどこでもいいでしょう。ボッチで海外旅行を楽しみ、すべての時間と行程を自由に使って下さい。何を食べるのも自分次第、どこに行くのも自分次第。何時に寝て、何時に起きるのも自由です。ですがそれは自由に行動するための決定権が自分にしかない、ということでもありますので、自由の反対に決める苦しみもある、ということでもあります。
ですが自分で決めて楽しむ自由さを知れば、決める苦しみさえ楽しくなります。どのレストランに入ろう?何食べよう?どこ行こう?誰もあなたの意見に反対できません。

もちろんすべてが自由とはいえ、金銭的な制約や肉体的、体力的な制約はありますのでその当たりは十分に考慮しながら、となります。しかし、一度このボッチ行動を経験すると・・・・次からは友人同士での行動の不自由さが目につくようになってきます。え?あの店に行きたいのにこっちに行くの?とか、私の苦手な食べ物注文すんなよー・・・とか。まあそれがまた楽しい、と言われればそうなんですけどね。

でも複数人数での行動って、自由度が減る反面、友人との会話や一緒にできる体験や経験が楽しいですよね。それを否定するつもりはまったくありません。気心のおける大切な友人と一緒に何かをする、もうこれだけで幸せな感じがします。なのでそれはそれでぜひ、極めるとよろしいと思います。
しかし、そちらにだけ気を使い、イコール、ボッチは恥ずかしい、となるのはもったいない、ということです。ボッチ行動にも良いところがあり、友人との行動もうまくやる。

つまりボッチの達人となった上で、複数人数で行動するも良し、ボッチするも良し、どちらの体質でも行けるようになる、ということでしょう。まあ私はボッチの上級達人にまで到達していそうなので今更複数人数行動が煩わしくて逆に困っております・・・(涙

さあ、あなたもボッチ行動を恥ずかしがってないでまずは一歩を踏み出して下さい。想像を超えた自由が待ってますよ。

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