大会中ですが森保評をその②



カタールW杯2戦目のコスタリカ戦。



負けてしまいました。


感情論で感動する試合見せてくれてありがとう。戦い方にやる気が感じられなかった。だけで試合の是非や監督、選手の非難をするのはもうやめません??





この試合はこのチームの悪いところが滅茶苦茶でてしまった。そんな試合です。サッカー界で今当たり前のように浸透している5レーン理論ですが343、541のような5バックの布陣はそのレーンを埋めて守備を安定させるのに有効的です。日本代表を4年間継続的にずっと追いかけている人にとっては森保体制でそれを攻略した試合より、攻略できずに点が奪えなかった→勝ち切れなかった試合の方を目にする機会が多いのでこの結果は予想できたモノでした。
 



 コスタリカは5バックで守備に特徴があるチームです。なのでアジア最終予選でW杯にしばらく出ていない中国や五輪でニュージーランドのように同様な布陣を敷く相手に苦労して組織的に崩せなかった(個々の選手で攻略するシーンあったか、そんな程度でそれを徹底することすらしなかった)ので大会前からコスタリカ相手にも勝てないかもなぁと思っていました。一番危惧していた事が大一番で起きてしまったのです。

 
 


 また折角、ドイツに勝ったにも関わらず調子のいいメンバーをターンオーバーを称して5人も変えてしまったのも解せません。負傷した酒井宏の代わりに選手をたてるとこまでは理解できますが。伊東や浅野などの前の試合で活躍した選手まで外すのは理解できません。守田選手もケガから復調していたのでしょうが遠藤、田中碧のコンビはドイツ戦で問題なく機能していましたので確実に勝ちを取りに行くためにメンバーをいじる必要はなかったように思います。






 
そもそもこのチームは何度も言っていますがスタメン及びサブメンバーを固定しまくっていたわけです。
 FWは大迫→古橋、浅野、大然。2列目は南野、鎌田、伊東。途中起用で久保建、三笘、堂安、原口.3列目は遠藤、柴崎→田中碧・守田SBも長友→中山か佐々木翔、酒井宏樹→室屋か山根、CBは吉田、冨安、板倉、GKは権田でたまにシュミットか川島。
 彼らはお馴染みのメンバーです。上記のメンバーが調子やコンディションによって選考がされるされないがあれどほとんど呼ばれてきました。
 
何かの記事で見ましたが森保体制では4年間で過去最多の選手を招集していると書いていました。コアメンバーをガチガチで固めていて、新戦力を試しては使えないから外すのを繰り返していたように見えます。







 代表のコンセプト・方向性がない→新戦力がチームに適応する為の指標がない→しかも監督自身が新戦力の活かし方が分かっていない→活躍しにくい・活躍できない→特出した活躍がない選手は呼ばれなくなる→やっぱりコアメンバーしかいない→コアメンバーに固執する→選手層が厚くならない→戦術・戦略に幅や多様性がうまれない→相手に研究されやすくなる→実力差がある相手にしか勝てなくなる・実力差のある相手にも勝ちにくくなる。の悪循環でした。








 何人かの選手(特に欧州組克、東京世代以下)は明確な攻守のプランや戦術がない。或いは足りないと言っています。(間接的な表現ですが)森保監督も会見やインタビューで指示を出しているといっていますが、実際にプレーする選手から上記の発言が出てくるという事は①おそらく選手と監督の中でプランのすり合わせや方向性・意志の統一ができていない、足りない。②指示を出す側の監督・コーチのプランの練り込みや相手のリサーチが甘い。③監督・コーチのプランの引き出しが少ない。④②や③の伝え方や落とし込み方に難がある等が一サッカーファンの私でも考えられます。何度もミーティングを繰り返しているようですし、一貫した戦い方はしていますから①は余り考えにくいです。
 ②③④は指導者やスタッフ側の問題が大きいのですがアナリストやデータ収集面は流石に一応先進国ですから超一流のそれこそドイツやスペインと比べると足りなさはあるでしょうが滅茶苦茶劣っているとは思えません。そうなると③④の指示出す側のレベルが低い所に原因は帰結します。

 




 4年前の西野体制の頃から同氏がハリル氏を2カ月前に解任し監督自身も欧州サッカーに触れていない為、選手たちに話合わせて戦い方や方向性を決めさせていた。というのは当時をみていたファン・サポでも知っています。当時コーチであった森保氏はその西野体制の流れを踏襲し、4年間ずっとファシリテーション(集団で問題を解決するよう、認識の一致や相互理解に向けたサポートを行って成果を生み出す手法)し続けていただけでした。吉田を中心としたメンバーで話し合った選手マターの戦術でも、アジアでの立場が強者だった事もあってなんとかW杯に出場はできましたが強豪国やいいサッカーをしている中堅国は当然選手にゲームプランを決めさせるこという暴挙はやってません。(小中高生にサッカーを教育的に考えさせるのならそれもありかもしれませんがプロでやる事ではないのは明らかですね)。 
 選手側から指導者側と方向性の違いで不平不満が出てくるなら組織として上手く行っていないので勝てませんでした。と納得できるのですが、指示がない・少ないというのはプロではあり得ない話だと思います。
 
ドイツ戦で今まで批判していた人が手のひら返しや・謝意や賛辞をしめしたという記事やSNSを試合後目にしました。コスタリカ戦後ではまたそういいった人たちは監督や特定の選手を非難したようです。4年間通じた評価をしている人はおそらく選手のパフォーマンスの良しあしを批判することはあっても、いたずらに間違いや欠点を責め立ててシュートやパスをしなかったというような非難をする人はいなかった、少なかったはずです。







 そもそも相手がドイツという強豪だっだとはいえ、1試合の勝ちで評価をする行為自体が監督や選手に対しての経緯を欠いた行為だと思います。4年間の継続した仕事ぶりの評価をJFAには求めたいですが、おそらく田嶋会長の独断でそれが行われる為、一貫性のない感情論やW杯での仕事ぶりだけで次期監督も決まってしまうでしょう。
 ファン・サポーター・メディアなどの外側の目が本当に肥えて、正当な批判ができるようにならないと、2050年に協会が目指していると語ったW杯優勝などは夢の話に終わってしまうと私は思っています
 日本の実力は確かにあがっていますので、一昔前に比べるとスペインに勝てる確率も上がってきてはいます。選手の質や量が上がって10試合やって1勝できれば上出来だったのが2,3勝はできるかもしれない。ただその確率が5勝以上になるにはまだまだ色んな所をあげていかないといけません。
 結果だけで一喜一憂するフェーズではなく、過程も含めて評価するフェーズに日本サッカーは来ているのです。
 



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