荒地 Ⅰ.死者の埋葬 / T.S.エリオット [翻訳詩]
荒地
T.S.エリオット Ⅰ 死者の埋葬
四月は最も残酷な月だ、
死んだ土地からライラックを芽吹かせ、
記憶と欲望を掻きまぜ、
春雨で鈍重な根を震わせる。
冬は暖かくしてくれた、
忘れられた雪で大地は覆われて、
乾いた塊茎からささやかな生命を授かった。
夏は驚きがあった、シュタルンベルク湖を越えてきた
驟雨を浴びて。(私たちは吹き抜けに立ち止まった、
じきに日差しが出て、ホーフガルテンへ行って、
そしてコーヒーを飲んで、一時間ほど話した。)
私は