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新型コロナウイルス体験談【他人事だと思ってるアナタへ】

新型コロナウイルスは、私たちのような20代の“若者”や、持病を持たない健常者にとっては、大した脅威にならないかもしれない。「新型コロナウイルスは風邪だ」とは言いすぎだが、あながち間違っているともいえないのかも。そんな病気だから、気づかぬうちに感染し、感染させ、貴方の大切な人を間接的に苦しめるかもしれない。

だから今、健康で正常な判断ができる今、もしものときに備えて知っておいてほしいことがあります。2週間前の私に向けて、新型コロナウイルスを克服した今だから教えてあげられるアドバイスを記録します。不安に思う誰かのヒントになりますように。

私が感染するはずない

▼私のライフスタイル
・仕事は基本テレワーク(月数回の出社)
・電車利用時はオフピーク乗車
・グループでの外食はせず、コロナ対策のされた飲食店のみを利用(外食は朝昼夜合わせて週1~3回)
・レジャー施設など人混みにはいかない

ニューノーマルに適した生活を送っているつもりでした。ただ、毎食すべて自炊するのは難しく、出前やテイクアウトを活用しながらも、息抜きをかねて外食はしていたので、この点まで徹底するべきだったというご指摘はあるかもしれません。かといって、これで「感染したのは注意不足だ」と言われるのは心外です。注意してても感染しうるのです。

症状は大したことなかった

物理的な症状は、「3日間の微熱」、「味覚・嗅覚の異常」と「少しの咳」だけでしたので、個人的にはノロウイルスや二日酔いの方がよっぽど辛いです。嘔吐や下痢、食欲不振などが伴いますから。

でもめちゃくちゃ辛かった。一度は絶望した

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(引用元:感染症流行期にこころの健康を保つために/日本赤十字社訳)

新型コロナウイルスに感染して苦しかったのは、上記全ての反応が私の中で起こったことです。

・私のせいで誰かが重症化し、苦しむかもしれない
・後遺症が残るかもしれない
・嗅覚、味覚の異常が治らず、一生食事や香りを楽しめないかもしれない
・周囲から白い目で見られるかもしれない

熱でぼーっとする頭でWeb検索を繰り返し、情報過多になりながら最悪な事態を考え、どんどん落ち込んでいきました。

落ち着かない日々でしたが、日数が経っても周囲の人が体調を崩したという話は聞かず、嗅覚がほんの少し回復したことで、徐々に緊張が解けていきました。最初の症状が出てから9日後に保健所から電話があり(発覚が遅れた経緯は後ほど記載します)、

「伺っている限りだと、同居されている方以外に濃厚接触者にあたる人はいないようです。嗅覚の異常がまだ残っているとのことですが、嗅覚の回復は時間がかかるので大丈夫ですよ」

と丁寧な説明を受けられて、ようやくホッとしたのを覚えています。ありがとう、東京23区とある保健所のお姉さん…。

発覚が遅れた経緯とアドバイス

「最初に相談する場所を間違えた」というのが反省点です。手順を誤ったために、言い方は悪いのですが「たらい回し」にされてしまいました。詳細は下記に記載のとおりです。

私は最近引っ越したため、近所にかかりつけ医と呼べる先生がいませんでした。今、初診で発熱のある患者を診てくれる病院は多くないのではないでしょうか。そのような中で診察してくれる病院を探すだけでもひと手間でした。熱で思考能力が下がっていたので、なおさらです。

あの時の私に教えてあげたいのは、東京都はこんなに親切に情報提供してくれているんだよ」(新型コロナウイルス感染症対策サイト)ということです。不安になったときに、こんなサイトがあったことを思い出すといいよと言ってあげたい。

▼新型コロナウイルスの発症から回復まで
【1日目】微熱。疲労や花粉が原因で微熱が出ることがあるので様子見。

【2日目】微熱が上がったり下がったり。それ以外の症状はない。

【3日目】2日目同様。新型コロナ疑いでの相談・受診の目安に「微熱が4日以上続く場合」とあったので我慢していたが、翌日が祝日ということもあり、近隣の病院に電話。初診で発熱がある場合も受診できるとのこと(※最近越してきたため、周囲の病院がすべて初診だった)。
 病院では問診と喉の確認だけされ、風邪薬を処方される。医院長より「良くならなかったらPCR検査を考えてもいいかもしれません」と言われる。

【4日目】熱は下がったが、味覚・嗅覚に異常。祝日のため、連絡するところがないと思い、寝て過ごす。

【5日目】やっときた平日。「新型コロナコールセンター」に相談したところ、もう病院に行ったのなら近隣の医師の判断に従うようにとのこと。
 3日目にかかった病院に連絡したところ、「もう一度診察を受けて、先生が必要と判断したら公費でPCR検査が受けられます。電話では断言できないです」とのこと。病院への不安を感じる。

【6日目】耳鼻咽喉科を受診。「最初の病院に度相談して、私(耳鼻科の医師)からPCR検査を受けるように言われたと伝えなさい」とアドバイスを受ける。この耳鼻科からPCR検査要請を出すと余計な日数がかかってしまうということだった。最初の病院にもう一度電話をして、ようやくPCR検査が受けられることになった。

【7日目】PCR検査。医院長は「不安だと思いますから、念のため受けておきましょうね」と仰った。

【9日目】病院から「PCR検査の結果は陽性で、詳細は保健所から連絡がきます」との電話を受ける。

【10日目】保健所から連絡があり、今後の対応を案内される。感染者を増やさないためホテル療養を選択。

【11日目】ホテル療養開始。

【13日目】観察期間終了。

東京都は思っていたより親切だ

メンタルが弱りまくっていて、「どこに行ってもバイ菌扱いを受けるのではないか」そんな憂鬱な気分になっていた私に、東京都のケアはとても親切に感じました。

▼ありがとう東京都…と思ったこと
・金曜日の夕方にPCR検査の結果が出て、保健所からの連絡は週明けになるのかとガッカリしていたが、土曜日の朝イチで連絡をくださった
・保健所のお姉さんの説明が的確で、ようやく安心できた
・翌日にはホテルに宿泊できるよう手配していただき、宿泊費と食費無料で提供いただいた
・宿泊当日は送迎の車が自宅の前まで来てくれた
・ホテルで受け取った書類も丁寧で、メンタルヘルスに関する読み物で気持ちがラクになった
・書類の先頭にあった小池百合子氏からのお手紙は、これから一人隔離される私を勇気づけてくれた
・療養中は毎日看護師さんが電話で健康チェックをしてくれる

でも情弱は利用できない

体調を崩してからでは心身ともに侵され、きちんとした判断ができなくなってしまいます。不確かな情報しかないとき、冷静さを失い、不安でいっぱいになることでしょう。情弱は損です。だから、健康なうちにしっておいて欲しいのです。

「世界中の人々が『見えざる敵』と戦っています」by小池百合子氏

マスクをせず遊びまくっているのに感染しない(症状がでない)人はいるだろうし、一方で、注意しているのに感染してしまう人もいるかもしれない。でも誰も悪くない。悪いのはウイルスだ。感染の終息のためにできることを考えておこう。感染したあとに取るべきアクションを知っておこう。

って、2週間前の私に教えてあげたい。最後までお読みいただきありがとうございました。

【都民向け】不安になったときのおすすめサイト(再掲)

新型コロナウイルス感染症が心配なときに
「感染症流行期にこころの健康を保つために」シリーズ


P.S.  どうやったら2週間前の私の気を惹けるかなと考え、ちょっと煽るようなアイキャッチをつけてみました。「吐溜めフォント」が楽しくてホラー調にしましたが、内容は全然恐くなかったですよね。つまり言いたかったことは、東京都と医療従事者のみなさん、超ありがとう。

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