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敵か味方か?

少し最近(?)の15〜16年前の話。 日米英豪の4か国交渉で眠れぬ日々がありました。(時差で物理的に誰かが犠牲にならないと、4者の同時会議ができず)

共同出資

リーマンショックの影響は定かでないのですが、スマートカード(現在のICチップ入り各種カード)のセキュリティ認証局(在英国)を運営する米国スタートアップ企業が経営難に陥り、認証局サービスを利用して各種カードの発行を請け負っていた我が社や豪州の競合ベンダ、そして世界一の決済代行サービス会社で、認証局事業を買い取ることに合意しました。 長い長い交渉を経て、3社の出資比率も決まり、異例のスピード決裁を経営会議で得て、スタートアップの大株主との最終交渉に意気揚々臨みました。

裏切り

大株主であるベンチャーキャピタル代表(株主総会議長)には3社による合同提案(合弁会社での運営権買取)は事前提出済みで、臨時株主総会での承認手続きのみと安心していたのですが、青天の霹靂が…議長からもう一つ提案が来ているとの説明が。 しかも、それは3社提案を上回る好条件で豪州の競合ベンダからの単独提案でした。 大株主はそれを採択。 まさにちゃぶ台返しでした。

顛末

少数株主として不服を申し立て、再提案の機会をもらったものの、2社でそれを上回る好条件のカウンター提案を数日で用意することは叶わず、株主総会の決定を覆すことは出来ませんでした。 後日、豪州ベンダを訴訟することも検討したのですが、認証局サービスを利用しているエンドユーザーに迷惑はかけられず、断念。 日々唇を噛みしめて過ごしていたら、半年後に認証局の権利毎、豪州ベンダが身売りしたとのニュースが飛び込んできました。 その後、会社で決裁を取るときは最低必要分みならず、裏切りがあっても動じないような承認を取り付けておくのが癖になったのは言うまでもありません。。。しかし、ケンさんよ、目の前に現れたら、ブン殴るぜ!

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