見出し画像

関門海峡にはドラマがある

和布刈公園第二展望台にある陶板の巨大な合戦絵巻

関門海峡といえば、一番には壇之浦の戦いを思い
浮かべる。追う源氏、追われる平氏の最後の舞台。
海峡で対する四千余艘。形勢は源氏に傾き、平氏は
敗北する。入水する建礼門院は救われて、後に京都
で尼になったという。関門海峡にはドラマがある。


海峡を渡り下関に降り立ったザビエル
巌流島の戦い
下関戦争講和会議

関門海峡ミュージアムにある海峡歴史回廊では、日本や
チェコなどの著名人形作家による海峡を舞台とした歴史
が再現されている。巌流島の戦い、下関戦争の講和会議、
その時代の情景が生き生きと表現されていて興味深い。
写真撮影可能で、つい写真に残したくる精巧さである。


下関戦争の講和会議は、1864年四カ国連合艦隊に惨敗
した長州藩がイギリス戦艦ユーリアス号で行った和議
の交渉である。交渉を任された高杉晋作、通訳をする
伊藤俊輔(後の博文)、キューパー提督、外交官の
アーネスト・サトウ。緊迫した場面が表現されている。



門司港から走ること数分の所に、不思議な建物が
見えてくる。デザインの異なる二つの建物が混然
となっている。ひとまず、自転車を降りて建物の
ぐるりを廻ってみる。やはり内部が気にかかる。


関門海峡ミュージアムは、海峡側は船をモチーフ
としてガラスでデザインされ、それに対し山側は、
門司の歴史的建築との連続性を意識したデザイン
であるという。二つのデザインのギャップがすごい。


展望デッキに張られた水盤は海と一体となった風景をつくりだす
中央の吹き抜け空間。遠くにレトロハイマートが見える
海峡こども広場はスロープネットの遊具空間。高さ10mもある
展示入り口は上階にある。わくわくする演出
大型客船をイメージして作られたプロムナード。その先に展示入り口がある
壁面に飾られた写真。まるで映画のワンシーンのよう
海峡歴史回廊の人形はアートに域にある
巨大なアトリウム内にスクリーンが設置され、スロープを降りながら映像を楽しむ
海峡体験ゾーンでは遊びながら関門海峡を学ぶことができる
海峡レトロ通りでは、当時の門司港にタイムスリップできる


建物外観もさることながら、内部には楽しい仕掛けが
散りばめられている。いろんなものが混然となっている
感じに、中身で勝負している意気込みが伝わってくる。
楽しいミュージアムでは、なんだか気持ちが豊かになる。


完全に予定外の滞在となった。でも、だいたい予定
はいつもあるようでない。なすがままに時間が過ぎて
いく感じである。と思っている間にも日は暮れていく。
さあ海峡を眺めつつ、最後のサイクリングを楽しもう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?