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無垢の木材と向き合うことのできる建物
福岡の薬院大通駅から動植物園までの緩やかな
坂道は浄水通りと呼ばれている。今の植物園の
ある場所に、かつて浄水場があったことに由来
している。福岡市内で瀟洒な通りとして名高い
エリアであるとのこと。確かに建ち並ぶ個人宅
やマンションには高級感が漂っていて、けやき
並木の緑に包まれ、落ち着いた雰囲気がある。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63843720/picture_pc_52922fb9ba2c63f2b6790d569aff1c4c.jpeg?width=800)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63843721/picture_pc_b78015b485bec2c6e93b35101b9c3164.jpeg?width=800)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63843729/picture_pc_71e988b78514a9f3d325e7a27d23a9bc.jpeg?width=800)
マルホン福岡ショールーム 2020
その浄水通りを上っていくと楕円形の建物が
見えてくる。外観や外壁の仕上の雰囲気に特徴
があり、何の建物だろうと近づいてみると無垢
のフローリングを扱うショールームであった。
外壁には草木染という方法で塗装された杉板
が使われている。その優しい色合とやわらかな
楕円形の形は、周囲に圧迫感を与えることなく
周辺の並木に溶け込み、建物であることを感じ
させない、おおらかな外観を形づくっている。
優しさに溢れたその外観は愛おしくも感じる。
情報を発信するショールームとして、外観を
通して木のよさや風合いを最大限に発信して
いると思われるそのコンセプトが素晴らしい。
![1 の画像、1 ページ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63843736/picture_pc_550f02455d947ca920d7e0a275da2995.png?width=800)
HP インスタグラム より参照
内部に入ると、建物が楕円形であることの意味
がわかる。楕円形であるがゆえに、入り口から
内壁をすべて見通すことができ、木に包まれる
という体験をすることができる。内壁には無垢
のフローリングのサンプルが全面にびっしりと
展示されいて一枚一枚手に取ることができる。
なぐり加工のサンプルにも、実際に触ることが
でき、無垢の木の良さを体感することができる。
いつか、平屋の自宅を立てることができるの
であれば、リビングには、なぐり加工の無垢の
フローリングを使ってその感触を味わいたい。
何気ない、いつものウルトラライト7(自転車)
での散策中に、ふと見かけた建物に込められた
想いに出会うことができ嬉しく思う。また建物
や風景と出会うため、せっせと街に出掛けよう。
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