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線は重なり、そしてリズムを刻むように

建物を見ることを楽しんでいる。単体でも満喫できる
が一連の建物群に身を置くことはなおのこと。建物の
構成を確かめつつ、角を曲がり、階段を上り、その建物
の合間はどのように見えるのか。意図したもの、意図
されなかったもの、ここは思いもよらぬ風景では、など
と勝手に建物を味わいつつ、その空間を楽しんでいる。


凹凸感のある共同住宅を後にして、その先の道を進む
見えてきたのは白い縦のライン特徴的な大学の研究施設
階段があればひとまず上って
階段の先に広がる風景を楽しんで
リズミカルに続くカーテンウォールを振り返る
ここは京都大学桂キャンパス
一般にも開放されていて、自由に内部を歩くことができる
となれば建物を楽しみながらキャンパスをめぐってみる
3つのエリアに分かれたキャンパス。まずはAクラスター
ここは工学研究科の電気系、化学系のエリア
地形に沿うように建つ建物群は
中庭を中心に立体的に構成されている
ピロティ部分の休憩エリアを通り抜け
擁壁に繰り返されるパタ―ンを楽しみつつ階段を上る
建物の各部の納まりにも目を止めながら
ペデストリアンデッキでつなげられた建物の間をめぐる
異分野の融合を目指し、接続された一体感のある建物群
建物は縦横のリズムを変えながら連なって
パースペクティブな気持ちのよい風景の先にはローム会館
中庭に下りるらせん階段も印象的
さらに上って建物の構成を楽しみながら
パタ―ンの異なる窓のデザインや
連続する壁と庇を支える梁
五線譜のような影が落ちる通路
色鮮やかなベゴニアにも目を止めて
山並みと連続する建物をめぐり
壁、梁、窓、影がつくり出すリズムを感じつつ
広大なキャンパスを進む
道路の上にかかる歩道橋を渡れば
共用施設が配置されたBクラスター
建物につながる山並みが気持ちよい
建物はそれぞれでリズムを刻み、音楽を奏でるように
キャンパス全体に配置されている
メインプロムナードにつなげられて
2019年に建てられた京都大学桂図書館は

建築家の岸和郎氏により設計された

円形広場に落ちる影
広大なキャンパスはまだまだ続く
どれくらい歩いただろうかと時間を気にしながらも
ようやく3つ目のエリアのCクラスターへ
3つのエリアを示した案内板もデザインされて
ここは工学系研究科の物理系、建築系のエリア
またいつものように階段を上り
連なる建物のデザインのリズムを感じつつ
通路の先に見える建物に胸も高鳴る
連続するデザインも変化がつけられて
その違いに目をやったり
隙間をのぞいてみたり
立体的に構成された建物群の
部分的なデザインも楽しんで
Cクラスターも中心に中庭を配したレイアウトで
頂部に繊細なデザインを持つ建物が
中庭に面して立ち並ぶ
その日は土曜日。しんとしたテラススペースを過ぎ
Cクラスターを後にする

建物はスカイラインに配慮され丘陵と一体に

キャンパスに広がる風景をたどりながら
いろんな形に注目しつつ
もときた道を通りBクラスタ一ヘ
この建物は桂インテックセンタ一という名の研究施設
陶器のル―バー。部分は連続しながら
全体像を構成していく
線は連なり、面となり形を作る
キャンパスを歩き回りながら
そこで連続するリズミカルな形や
建物群の構成を確認しながら
そしてBクラスタ一の建物に刻まれた
リズミカルなデザインをたどる。そのテンポは時に早く
時にはゆるやかに
繰り返されるデザインを楽しんで
サッシの割付にも工夫がこらされて

ここは1951年創業の船井電機株式会社に寄贈された

その奥には桂図書館の反対側のファサード
キャンパスをぐるりとめぐれば色んな風景が見えてくる
建物だけにとどまらず
光と影の心に残る風景や
色とりどりの風景のかけらをたどる
そして最後には、最初に建物群の隙間から見えた
京都大学ロ―ム記念館を間近に見上げ
京都大学桂キャンパスの建物めぐりをしめくくろう
キャンパスをぐるりとめぐりスタート地点に
そしてまたイノベーションプラザの前を通り

桂キャンパスを後にする

キャンパスめぐりはこんなルートで

あらためて動画でもその構成を楽しんで

京都大学桂キャンパスに広がる風景を楽しんだ。3つ
のエリアで構成されたキャンパスにはリズミカルに
連続していく縦と横の線。建物と建物は通路によって
つながれ、線は面に、建物となって敷地全体に広がる。

建物の全体から部分へ、そしてまた全体へ。小さな建物
や大きな建物、連続する建物の配置。キャンパス内の
建築に様々な角度で触れる時間。音楽を奏でるような
建築の中を歩く。自分の歩調が建物のリズムと重なる。
規則的に繰り返される壁、窓の並びを眺めながら建築
巡りを楽しんだ。引き続き建物を感じる旅を続けよう。

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