見出し画像

そして境内に広がる三つの庭園へ

前回の京都の旅では、庭園美術館へは間に合わず


お参りをした後には、松尾大社に広がる三つの庭園の
曲水の庭、上古の庭、蓬莱の庭へ。それらは重森三玲に
よって最晩年に手掛けられた庭園。前回の旅では行き
そびれたが、重森三玲が手掛けた庭園も巡っていこう。

重森三玲は美術学校で日本画を学んだ後、いけばな、
茶道を研究した後に、日本庭園を独学で学んだという。
全国の庭園を実測調査した数は全国500カ所にも上る
といい、様々な時代の名庭実測、古庭園の調査により、
研究家として日本庭園史のさきがけとなったという。

今回訪れた松尾大社に設けられた3つの庭
まずは曲水の庭へ。ここは王朝文化の華やかなりし
平安貴族の人々が慣れ親しんだ雅遊びの場が
表現されたものという。曲水の名のように
川の流れと山々が表されたような壮大な庭
角度を変えてその立体感を楽しんで
庭に面する神像館には松尾大社が所蔵する御神像21体の展示
この三体の御神像は平安時代初期の作品で重要文化財に
その先には上古の庭。遠く昔の上古の時代には、社殿もなく
山中の巨岩などが神霊のやどる聖地とされていたという
この庭は、松尾山にあった古代祭祀の場を模して造られたもの
その庭は時を越えて壮大な歴史をつむいでいる
進路に沿って庭の背後を進む。この山の奥部に磐座がある
鳥居の先に霊亀の滝。木々の隙間から来光を
庭園の周囲をぐるりと周り、次は少し離れた3つ目の庭の
蓬莱の庭へ。蓬莱とは不老不死の仙界の意
ここは鎌倉期に代表される回遊式庭園が取り入れられ
池の周りぐるりとめぐり楽しむことができる
次々と重なりを変えていく岩の配置を感じながら
仙界の様子が表現された池をいろんな角度で
羽を広げた鶴が形どられているという
池をぐるりとめぐり、蓬莱の庭を楽しんだ
また水路を渡り松尾大社の境内へ
京都の西を守護する松尾大社には、四神である白虎のおみくじ
盛りだくさんの松尾大社の風景を楽しみつつ
もう一度、境内の中央に位置する神楽殿を見渡して
楼門をくぐり松尾大社を後にする
見どころの多い松尾大社をぐるりとめぐる

松尾造とも呼ばれる本殿の姿もプレビュー動画にて


重森三玲といえば、幾何学的で力強い石組とモダンな

苔の地割で構成される枯山水庭園を思い浮かべる

久しぶりに机の上で石や苔を並べてみようかな

旅の目的地には重森三玲の手掛けた庭園も組み込もう


松尾大社にある3つの庭を楽しんだ。今までに訪れた
ことがあるのは東福寺の庭園のみ。関西に戻ってきた
からには寺院と合わせ、作庭に込められた歴史や物語
を感じつつ、重森三玲の手掛けた庭園を巡っていこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?