九州で4番目のガーデンテラスホテル
ガーデンテラス福岡 2008 小川 博央
マリノアシティ福岡から少しだけ西に進むと、
木のルーバーが特徴的なホテルが見えてくる。
ランダムに配置されたルーバーは角度により
表情を変え、動きあるデザインとなっている。
九州に根ざしたホテルグループである
このガーデンテラスと名のつくホテルは、
長崎、宮崎、佐賀に続く4棟目である。
佐賀に続き福岡は、小川博央氏の設計で、
長崎と宮崎は隈研吾氏のデザインである。
ホテルの入り口は、木のルーバーとシャープな
三角の庇で構成され、奥のチャペルとは対照的な
形状である。ランダムな形状のルーバーは角度に
より見え方がかわりファサードに変化をもたらす。
エントランスを抜けると、中庭に面して宿泊棟
が建っている。せり出した独特の形状の縦格子
により、立体感のあるデザインとなっている。
建物に合わせデザインされたプールの水面は
光を反射しリゾートの雰囲気を演出している。
客室は全部で19室と少なく抑えられていて、
客室すべてには、ジャグジーが設えられる。
バンケットが併設された、ウェディングを
メインとしたホテルならでは規模感かと思う。
私の懐具合では、手が出ない価格帯なので、
ランチにてホテルを満喫させて頂くことに。
昨年の夏のある穏やかな休日のことである。
ロビー内部はプールに面したガラス面からの
光により、開放感のある雰囲気となっている。
規模に対し、贅沢な空間づくりがされている。
内装は、外部の木の色合いと統一されていて、
シンプルで落ち着きがあり、上質さが漂う。
ソファ中央には、樹木そのものがオブジェと
なっていたり、家具にも木が使われたりと
シャープなデザインの中にも温かみがある。
流れる様な床の石目柄は、奥行き感を強調し、
外部の水面と呼応したデザインとなっている。
素材や色は抑えられ、シンプルな納まりにより
スマートで洗練されたデザインのホテルである。
懐を温め、いつかジャグジーを満喫しにいこう。
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