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うつわの魅力は眺めることと使うこと。想像力が刺激される

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うつわの世界は限りない。さまざな技法、窯元の個性、一枚一枚の柄や色、そして焼き加減。同じデザインでも器によって違いがある。
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#有田町

有田で出会った陶器の置物

楽しい有田の旅は続く。そろそろ上有田の昔ながらの 町並みも終わりにさしかかる頃、気になる外観の建物。 時間を気にしつつ、覗いてみようかと少し迷う。その時 ショーケースの中に見覚えのある置物。遠くからでも、 その独特の佇まいは間違いない。私のよく知る置物だ。 やはりそうだ。かわいらしさとは無縁の表情。でも それを手元において毎日眺めていると、だんだんと かわいらしく思えてくる。陶芸家の岡山富男さんの 作品である。初めて目にする実物の四足陶猫。まさか、 有田の地で出会えるなんて

その格子戸の奥にある美しき世界

有田の町を楽しむ旅を続けている。トンバイ塀の無数 の茶色。ひな祭りの飾り付けの彩り。西洋館の薄い緑に 陶山神社の淡い青。立ち止まり、また進み、町に散り ばめられた美しさをたどる。そしてその格子戸の奥へ。 1879年に八代深川栄左衛門により設立された香蘭社 by koranshaは、現代のライフスタイルに合わせた器 色絵薄墨墨はじき時計草紋鉢。透明感のある美しさ 墨はじきは、黒が白に反転する 街に残るトンバイ塀へのまなざし 十四代今泉今右衛門は51歳の若さで人間国宝に

週末の旅を続けよう

2月の初旬、三川内山から大川内山へ、最後には有田町 への旅を楽しんだ。そしてまた、週末の旅を続けよう。 今回は、その続きの有田町への旅。前回は有田を自転車 で駆け抜けた。今度は有田をゆっくり巡る旅にしよう。 PICFAとはPICTURE+WELFAREの造語。障害のある 人たちが、創作活動を仕事にできる障害者施設の名だ。 前回、三川内山から大川内山、そして有田町への道の 途中に、幾度となくあらわれた丸兄商社の黄色い看板。 気になっていたが、調べることなく有田町を訪れた。