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日本建築の持っているしんとした空気。歴史の重みを感じよう

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そこに流れている穏やかな空気、古来から積み重ねられてきた歴史の重みに心惹かれます。この建物が見渡してきた風景、この場所が刻んできた出来事に思いを馳せて、日本建築を楽しもう。
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今度は南山城の古寺にある国宝へ

関西の旅を楽しんで。今度は京都の南方へ 今度は、南山城の国宝への旅 広い空の下、ゆっくりと自転車のペダルをこぐ。よく 晴れた日。すがすがしい空気が心地よい。自転車の旅 は自然を体感する旅でもある。風を感じ、山並みを眺め ながら、南山城地域に立つ古寺までやってきた。お寺 の名前は観音寺。盛時には、諸堂十三、僧坊二十余を 数えたというが、1437年の火災で焼失しその後再建 されるも現在は本堂と庫裡、鐘楼のみが残されている。 明智光秀の軍勢を避け、最短ルートで岡崎へ 南山城

旅の終わりに天満宮を訪れて

京都を小さな自転車でめぐる旅も終わりへと向かう。 西京極駅で折り畳み自転車を広げ北へ進み、気になる 場所があれば寄り道を。建物や寺院や、衣笠山の麓の きぬかけの路をたどり、旅の終わりに天満宮を訪れた。 天神さまとも呼ばれる天満宮は、菅原道真公を祭神と する神社の総称で、全国に約12,000社もの天満宮が あるという。その数ある天満宮の中で、総本社は全国に 2社設けられ、1社は九州の太宰府天満宮。そしてもう 1社は、旅の最後に訪れた京都の北野天満宮である。 北野天満宮では、

そしてきぬかけの路でつながる世界遺産へ

きぬかけの路に面した美術館にも寄り道しつつ 西京極から始まった旅も終わりへと。なんとか今回の 目的地までやってきた。京都に点在する17カ所の世界 文化遺産の内、きぬかけの路によって仁和寺、龍安寺、 そして次に訪れた金閣寺の3カ所がつながっている。 1397年に室町幕府第3代将軍である足利義満により、 京都北山の地に舎利殿を中心とする山荘が造られた。 それは後に鹿苑寺、通称を金閣寺と呼ばれるように。 極楽浄土をこの世に表したされる金閣や庭園。武家と 公家文化が融合したという

大小の石の並びに余白を感じて

世界遺産でもある仁和寺を後にして 京都にある世界文化遺産も訪れて これからは予約の要否を確かめよう 京都の世界文化遺産は、16社寺1城の計17カ所。関西 に戻ってからの最初の京都の旅で訪れた下鴨神社や、 前回の旅で予約が必要と知った西芳寺や、今回の旅で 訪れた仁和寺もその一つ。そして次は京都の衣笠山の 麓で、きぬかけの路でつながる世界文化遺産を訪れた。 雲龍図を奉納された際の動画も 陶芸から漆絵、襖絵へと。その圧倒的な量と質の作品は 建築家の藤森氏が手掛けたアトリ

中根金作によるもう一つの庭園へ

大心院を後にして、妙心寺の境内をぐるりとめぐり、 中根金作が手掛けたもう一つの庭園へ。それは妙心寺 に多数ある塔頭のひとつの退蔵院の中にある。退蔵院 は越前の豪族、波多野重道により1395年に創建され、 後に再建され、今の方丈は1596年に建築されたもの。 いつかまた時間をとって楽しみにこよう 抑えとることができるかとの問いへの答え 狩野派についても少しずつ学んでいこう 黒い砂は隠の庭といい 陰陽の世界を表す 手掛けた中根金作の思いを感じて 広大な境内を持つ妙心

次は御室の地に建つ寺院へと

京都を自転車でめぐる日帰りの旅。道の途中の建物や 寺院をたどり、妙心寺に広がる様々な風景を楽しんだ 後は、さらに北を目指す。京都の街には寺院の風景 があふれている。次にやってきたのは、御室の地に 888年(仁和4年)に創建された仁和寺。真言宗御室派  の総本山で、1994年には世界遺産に登録されている。 動画でも仁和寺を振り返る 動画で非公開の内部の様子も楽しんで 動画を見れば仁和寺をさらに楽しめる 跳ね上げられる蔀戸は、藤森氏にも注目されて あらためて動画で歴史に

門跡寺院に広がる様々な風景へ

仁和寺をぐるりとめぐった後は、入口付近に位置する 御殿群と庭園へ向かう。建物から庭園へと寺院の風景 はつながって。宇多天皇により創建された仁和寺は、 出家された皇族が代々住職を務める門跡寺院。門跡は、 元は日本の仏教における正式な後継者のことを指した というが、後に格式の高い寺院を差す言葉に。そして 仁和寺は初めて門跡寺院と呼ばれた所であるという。 妙心寺にもあったSOUND TRIP。今度は試してみよう 白書院から宸殿へ。LEAM Japanの視点も楽しんで 仁和寺は

西の御所とも呼ばれる広大な寺院へ

予定外の寄り道はほどほどに 妙心寺は臨済宗妙心寺派の大本山。日本にある臨済宗 寺院約5650寺の内、約3350寺を妙心寺派で占める といい、本山にあたる妙心寺の広大な境内には40を 越える塔頭が建ち並ぶ。1342年に創建された寺院の 開基である第95代天皇の花園法皇は、この地を愛し、 花園の名の地に構えた離宮を禅寺にされたという。 受付は昼休み中。時間もないので広大な妙心寺の先へ 今回は見逃したけど、雲龍図にもまたいつか 妙心寺に広がる様々な風景を楽しもう   臨済宗

京都の旅では国宝を有する寺院へも

阪急の西京極駅で電車を降り、自転車を広げて始めた 今回の旅。気になる場所に寄り道しながらゆっくりと 進む。その日の目的地はまだずっと北の方。次に訪れた のは、前回の旅で通り過ぎた太秦に位置する広隆寺。 松尾大社も秦氏によって創建されている 広隆寺は真言宗の寺院で、本尊は聖徳太子。渡来人系の 氏族である秦氏の氏寺。創建は603年とされており、 平安京遷都より以前から存在した京都の最古の寺院。 火災などにより創建当時の建物は残ってはいないが、 霊宝殿に安置されている国宝の仏像

黄色い御守と旅を続けよう

京都大学桂キャンパスを後にし、京都の旅を続けよう。 やはり京都といえば寺社の風景も。京都の西側に位置 する苔寺とも呼ばれる西芳寺。思いついたら出かける 旅では準備しなさすぎて、訪問が空振りとなることも。 でもその雰囲気だけでも確認して、また次の機会に。 西芳寺は臨済宗の寺院。その有名な庭園は夢窓疎石の 作庭と伝わる池泉回遊式、枯山水の2段構え。足利義政 は東山殿を造るにあたり、この庭を手本としたという。 西芳寺の美しい情景。音楽はharuka nakamura それは自

松尾大社で九州の旅を思い出す

鈴虫寺を後にして、京都の西側を小さな折りたたみの 自転車でめぐる旅。北へ向かって少し進めば、大きな 赤い鳥居が見えてくる。二十二社の社格にて上七社と される松尾大社は、お酒の神様としても知られている。 本殿は701年に創建され、1542年に大修理が施された ものとされている。境内は神体とされる松尾山の麓に 建てられている。ここにはお酒の神様がまつられて、 神の使いは亀と鯉とすることで知られているという。 ご祭神 大山咋神 (おおやまぐいのかみ) 市杵島姫命 (いちきしま

京都の日帰りの旅を締めくくろう

昨年の10月に関西に戻ってきて、初めての京都への 日帰り旅。折りたたみ自転車で、阪急の大宮駅から 京都をめぐり、最後の目的地の下鴨神社へとたどり 着いた。旅先の日本建築の寺社なども目的地の一つ。 東遊は平安時代から続く、雅楽にあわせ披露される舞 太古の社。過去の場所から未来を考えるきっかけに 上賀茂神社と下鴨神社が舞台の京都三大祭りの葵祭 下鴨神社の正式名称は、賀茂御祖(かもみおや)神社。 式内社(名神大社)、山城国一宮、二十二社(上七社)の 一社で、神社本庁の別表神

太宰府天満宮へお参りを

太鼓橋を渡って本殿へと進む。太宰府天満宮は全国の 天満宮の総本宮で、道真公の御墓所として唯一無二の 聖地でもある。天神さまとしての道真公は、己の信じる 道を歩もうと努力する全ての人に寄り添う優しい神様 として1,100年以上にわたり慕われ続けているという。 令和9年の式年大祭に向けて、令和5年5月より約3年を かけた124年ぶりの重要文化財「御本殿」の大改修が 行われていた。改修期間中、御本殿の前に建設された 「仮殿」は藤本壮介氏によって手掛けられた。道真公を 慕う梅の木の

最後に神社をめぐって帰路につこう

福岡を自転車でめぐる旅も、ようやく最後の目的地へ。 本日は筥崎宮はあきらめ、香椎宮で旅を締めくくろう。 祭神は、仲哀天皇、神功皇后、応神天皇、住吉大神。 香椎宮は、この地で没した仲哀天皇の霊を、神宮皇后 が祭られたのが起源とされている夫婦の宮でもある。 「神にならひ祈る。愛するものの幸せを。」 此の杜は神の夫婦が祈った地。 太平の世を願い家族を想った。 夫婦神にならい祈る。 愛するものがどうか幸せであるように。 (※ホームページより引用) 愛つなぐ。夫婦の宮、香椎宮の物語