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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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#鉄川与助

山を越え、入江沿いのその先へ

めぐりめぐらすを後にして、もと来た山道を戻る。今日 に限っては電動アシスト自転車のGOTOCHARI。急な 山道をすいすいと上っていく。半泊で訪れたカフェに 教会に蒸留所のどれも閉まっていため、時間に余裕が できた。もう少し足をのばして五島の風景を楽しもう。 いいちこの焼酎もポスターも大好きなものの一つ 山道を越え、入江沿いに進んだ先に建つ水ノ浦教会は 1938年、鉄川与助により建てられた。今回は鉄川与助 の教会建築を巡る旅でもある。ロマネスク、ゴシック、 和風建築が混合

ハプニングにもめげずに旅を続けよう

今日の旅に期待を膨らませて 朝の散歩から戻って、チェックアウトの準備をする。 昨日とうって変わり、天気も大丈夫そうだと思った時、 部屋の中で大きな破裂音が響いた。聞いたことのない 音に思考が止まる。部屋を見回しても変わった様子は ないと思いきや、自転車の前輪タイヤが破裂していた。 胸いっぱいに膨らませた期待も一気にしぼんでいく。 2021年4月に博多に来てから、本格的に始めた自転車 の旅。走行距離は2000kmを超えているものの、まだ タイヤの溝もあり、この旅は大丈夫と思

五島列島を自転車でめぐって

旧鯛ノ浦教会を後にして、降ったり止んだりの雨の中、 次の目的地へと向け進む。この島での最終の目的地は、 福江島へのフェリーが出ている島の南端の奈良尾港。 時計を気にしながらも、予定していたルートを進む。 この旅は五島に点在する教会をめぐる旅。そしてまた 鉄川与助が手掛けた教会建築をたどるものでもある。 多くの教会を手掛けた鉄川与助 青方港から始めた五島の旅は 五島列島を自転車でめぐる旅。博多港からフェリーで 青方港へ。島での最終の目的地は奈良尾港。15時15分 のフェリ

頭ヶ島の集落にある天主堂へ

海沿いの道から山道へと入る。ペダルを漕ぐ足に力を 入れ坂道を上る。頭ヶ島の入口で一気に下り、島に 入ってからまた急な上り。そして集落へとまた下る。 ようやく島の東端にある頭ヶ島天主堂へやってきた。 動画でも頭ヶ島集落の歴史を学び 頭ヶ島天主堂を再び味わおう そして花の御堂と呼ばれる内部の意匠も 頭ヶ島天守堂は、2018年7月に世界文化遺産に長崎と 天草地方の潜伏キリシタン関連遺産に登録された所。 構成資産としては、以下の12カ所に分布している。 宣教師不在とキリシタ

小倉から始めた旅の終わりへ

小倉から始めた大分、熊本への旅も今日が最後で後 は帰路を残すのみ。山みず木を後にし、北へと向かう。 私は翌日に仕事があるため、もう一泊する家族を鳥栖 駅へ送り、家族はJRでハウステンボスへ。アフター3 パスポートに合わせ、15時前にハウステンボスに着く ように宿を出発する。最後まで九州を満喫する旅だ。 家族を鳥栖駅で見送った後、私はレンタカーの返却に。 18時の返却なので、まだ幾分か時間がある。せっかく なので寄り道を。鳥栖駅から車で20分程度の大刀洗町 には今村天守堂が建

平戸島のそのまた向うの島へ

長崎県のまわりに広がる海。そしてそこに浮かぶ島々。 長崎県は日本でもっとも島の多い県で、その数は1479 に上るという。2番目は僅差で北海道。ちなみに私の 故郷の三重県は540で10位につけている。いつの日か 三重の海と島々の風景の中も自転車で走ってみたい。 今回の旅の舞台は長崎県の平戸。これまでにも3つの 教会をめぐってきた。カトリック紐差教会を後にして、 折り返し次の目的地へ。平戸島の先に位置する生月島。 ここにも鉄川与助によって手がけられた教会がある。 感動的な内部

教会をめぐる平戸の旅

平戸には、田平天主堂も含め15カ所以上の教会がある。 初めて西洋貿易が始まった場所でもある平戸に広がる 祈りの風景。今回は、その中でも代表的な教会をめぐる 旅だ。島原の旅で知ったキリシタンの歴史。長崎にある 異国から伝わった祈りの風景を感じる旅を続けよう。 こちらは質素な佇まいに驚くべき内部空間をもつ教会 内部の様子はこちらから 遠くの高台に建つ白い大きな教会。遠くからでもそれ だとわかる大きさだ。階段の上に建つ教会は間近で 見るとさらに迫力がある。大規模な天主堂は東洋

西田平駅から平戸の旅を始めよう

博多から電車を乗り継ぎ、平戸までやってきた。早朝 の電車に乗り西田平駅に着いたのが10時前。日本の 西北端にある平戸は一筋縄ではいかない場所。教会 建築家の鉄川与助の本を手に、まずは田平天主堂へ。 教会堂内部は撮影禁止なので、その空間を記憶の片隅 に留めよう。リブ・ヴォールトの白い天井と色鮮かな ステンドグラスや花弁をモチーフの装飾。高窓からは 穏やかな光が注ぎ、しんとした雰囲気の空間を味わう。 BARRY channelとは日本のパワースポットや、 スピリチュアルスポッ