マガジンのカバー画像

建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

213
建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
運営しているクリエイター

#教会

祈りの空間もめぐった長崎の旅

長崎の旅の途中で島原を訪れた。島原城の天守閣には キリシタン史料館。中には、キリスト教弾圧の時代の 資料や潜伏キリシタンの歴史などが展示されていた。 空に向かい祈る天草四郎。あらためて島原の乱を知り、 その後の潜伏キリシタンの歴史にふれた。島原の旅 は長崎に広がる祈りの地をめぐる始まりにもなった。 島原から始まった長崎の祈り地をめぐる旅 高台の上に建つ教会は佐世保の街のシンボルに キリスト教の布教の始まりの場所、平戸へ 自転車で平戸に建つさまざまな教会をめぐる旅 そ

山を越え、入江沿いのその先へ

めぐりめぐらすを後にして、もと来た山道を戻る。今日 に限っては電動アシスト自転車のGOTOCHARI。急な 山道をすいすいと上っていく。半泊で訪れたカフェに 教会に蒸留所のどれも閉まっていため、時間に余裕が できた。もう少し足をのばして五島の風景を楽しもう。 いいちこの焼酎もポスターも大好きなものの一つ 山道を越え、入江沿いに進んだ先に建つ水ノ浦教会は 1938年、鉄川与助により建てられた。今回は鉄川与助 の教会建築を巡る旅でもある。ロマネスク、ゴシック、 和風建築が混合

ハプニングにもめげずに旅を続けよう

今日の旅に期待を膨らませて 朝の散歩から戻って、チェックアウトの準備をする。 昨日とうって変わり、天気も大丈夫そうだと思った時、 部屋の中で大きな破裂音が響いた。聞いたことのない 音に思考が止まる。部屋を見回しても変わった様子は ないと思いきや、自転車の前輪タイヤが破裂していた。 胸いっぱいに膨らませた期待も一気にしぼんでいく。 2021年4月に博多に来てから、本格的に始めた自転車 の旅。走行距離は2000kmを超えているものの、まだ タイヤの溝もあり、この旅は大丈夫と思

山道を越え美しい湾に面した集落へ

ハプニングにもめげず、いつもの自転車からレンタル サイクルに乗り換え福江島を走る。普段、電動アシスト 自転車に乗ることはないが、とても快適で、ぐんぐんと 進む。不安定な空の下、晴れ間に期待し次の目的地へ。 子どもたちの冒険の場にもなっている 思わぬ形となった自転車での二日目の五島の旅。幸い にも福江港で自転車を借りることができた。いつもと 違う自転車だが、見える風景は同じだ。またいつもの ように、途中の風景を楽しみながらの自転車旅。途中 に大雨でどうなることかと思ったが、

降り出した雨の中でも、教会をめぐる旅を続けよう

頭ヶ島集落を後にする頃、なんとか持ちこたえていた 天気も崩れ、雨足が強くなってきた。カバンからレイン ウェアを取り出し次の目的地を目指す。雨に打たれて の15kmの道程に途中挫けそうにもなるが、最後の長崎 の旅。この雨の道中もきっとよい思い出となるはずだ。 上五島の点在する祈りの風景をめぐる旅 五島に点在する教会を巡る旅。その数は50にも上り、 一度の旅で訪れることができる場所は限られている。 無理ないルートを設定するつもりが、いざ自転車で島 を走り出すと雨が降っていても

五島列島を自転車でめぐって

旧鯛ノ浦教会を後にして、降ったり止んだりの雨の中、 次の目的地へと向け進む。この島での最終の目的地は、 福江島へのフェリーが出ている島の南端の奈良尾港。 時計を気にしながらも、予定していたルートを進む。 この旅は五島に点在する教会をめぐる旅。そしてまた 鉄川与助が手掛けた教会建築をたどるものでもある。 多くの教会を手掛けた鉄川与助 青方港から始めた五島の旅は 五島列島を自転車でめぐる旅。博多港からフェリーで 青方港へ。島での最終の目的地は奈良尾港。15時15分 のフェリ

長崎でつながる祈りの地

軍艦島ミュージアムのすぐ側の坂を上れば白い外壁の 天主堂の姿が見えてくる。1864年に建設され、1879年 に改築されて今の姿となった大浦天主堂。この建物の 正式名称は日本二十六聖殉教者聖堂といい、西坂で 殉教した二十六聖人のために建てられた教会である。 日本二十六聖人に捧げられた天主堂でもある 拝観順路のページで大浦天守堂の詳細も 大浦天主堂は信徒発見の奇跡の舞台に 大浦天主堂の成立がよくわかる動画も 大浦天主堂は1933年に日本で初めて、西洋建築として 国宝に指

小倉から始めた旅の終わりへ

小倉から始めた大分、熊本への旅も今日が最後で後 は帰路を残すのみ。山みず木を後にし、北へと向かう。 私は翌日に仕事があるため、もう一泊する家族を鳥栖 駅へ送り、家族はJRでハウステンボスへ。アフター3 パスポートに合わせ、15時前にハウステンボスに着く ように宿を出発する。最後まで九州を満喫する旅だ。 家族を鳥栖駅で見送った後、私はレンタカーの返却に。 18時の返却なので、まだ幾分か時間がある。せっかく なので寄り道を。鳥栖駅から車で20分程度の大刀洗町 には今村天守堂が建

姿を変えても記憶を語り継ぐ天主堂

長崎。1550年、フランシスコ・サビエルが平戸を訪問 して西洋文化の玄関口へ。キリスト教の文化が花開く も16世紀末には一転、禁教と弾圧の時代へと向かう。 沈黙の250年を経て、1865年に再会を果たした宣教師 と潜伏キリシタン。1873年にキリスト教は解禁され、 1925年に30年の歳月を経て、赤煉瓦造の浦上天主堂 が完成した。鐘楼には大小のフランス製アンゼラスの 鐘が吊るされ、当時は東洋一の天主堂であったという。 そして、その20年後の1945年8月9日。原子爆弾は

平戸に広がる祈りの風景へ

1550年、平戸にもたらされたキリスト教は繁栄、弾圧、 禁教、潜伏、継承、そして幾多の困難を乗り越えて活動 が再開され今に伝わる。平戸に広がる祈りの風景へ。 今回、平戸に建つ5つの教会を自転車で巡る旅をした。 平戸とキリスト教を学びつつ旅を振り返る まずは田平天主堂から始まった旅 海岸沿いから小高い丘の上のカトリック宝亀教会へ 山を抜けて田園風景の先のカトリック紐差教会へ そして橋を渡り生月島にあるカトリック山田教会へ 平戸をぐるりとめぐり最後は平戸ザビエル記念教