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ミュージアムへのいざない。アートだけではない楽しみがある

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入り口までの期待感や周りの風景を取り込んでいること、アートの展示だけでないミュージアムの魅力。アートとよい関係をもつミュージアムに物語を感じる。素敵なミュージアムを求め旅に出よう。
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#菊竹清訓

久留米市美術館の美しい風景

寄り道しつつも、ようやく久留米市美術館に到着した。 日が傾き始めてきたので早速まわる。入り口すぐには、 清水多嘉示氏の彫刻がある。このみどりのリズムは、 各地にも設置され、大阪市の御堂筋にもあるという。 石橋文化センターは、1956年に株式会社ブリヂストン の創業者である石橋正二郎から久留米市に寄贈された。 1956年当時、美術館や体育館、文化会館、50mプール、 テニスコート、野外音楽場、ペリカン噴水などをもつ 「文化と体育の殿堂」として開園した。センター中央に あるペ

森の中の巨大な国立博物館

昨年4月に福岡に赴任し、九州の魅力を楽しんでいる。 昨年のあじさいの季節に、太宰府へのサイクリング。 太宰府天満宮のお参り共に九州国立博物館を訪れた。 2005年に開館した九州国立博物館は、日本で4番目の 国立博物館。東京、京都、奈良の国立博物館が美術系で あるのに対し、九州国立博物館は歴史系博物館として 設立された。九州が日本のアジア文化との交流の重要 な窓口であったことから「日本文化の形成をアジア史 的観点から捉える博物館」を基本理念とされている。 設計者は菊竹清訓氏

宍道湖のほとりの美術館

島根県立美術館 1999 菊竹清訓 設計は多くの美術館を手掛けた菊竹清訓氏である。 建物は低く抑えられ、湖に寄り添うに様に建つ。 湖と呼応するようなゆるやかな屋根の形状や、 内部からガラス越しにつながる宍道湖の眺め、 美しい自然や風景と一体となった美術館である。 シンボルマークのデザインは田中一光氏である。 水、宍道湖、建物の形状からイメージしてデザイン され、この建物にふさわしいマークとなっている。 そのデザインに合わせたソファーも設置されている。 建物の入り口では