初秋。
君に会えないと知っていて車を走らせてる僕は、どこに向かってるんだろう?
君を知って寂しくなって夢じゃ足りないからといって、どこに向かってるんだろう。
通り過ぎた日々を悔やんだりしても仕方がないのに、華やいだ日々はいつまで経っても覚えているのに、僕はどこにいるんだろう?
干からびたミミズが張り付いたあの日の石段に、戻れないから愛しくなるんだよ。
いつも忘れているのに。
通り過ぎた季節は変わらずに巡ってくるのに、残された僕はずっと変われずに月をただ数える。
君に会えないからといって何にもできないこの僕は、きっと踏み出せないだろう。
君に会いたいからといって理由を探している僕は、ずっと踏み出せないだろう。
思い出の中の君はいつだって笑っているのに。
君の思い出の中の僕はいつも笑っていますか?
ずっと、涙堪えてるのに。
干からびたミミズが張り付いたあの日の石段に、戻れないから愛しくなるんだよ、いつも忘れてるのに。
通り過ぎた季節は変わらずに巡ってくるのに、残された僕はずっと変われずに月をただ数える。
蝉のように泣けたなら良かったな、遠い夏の日に。
冷たい風が吹くたびにきっと、ずっと思い出すだろう。
思い出の中の君はいつだって笑っているのに。
君のことを思い出す僕は、1人で月を数える。