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【NPO書評】スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版 01ソーシャルイノベーションの始め方

ソーシャルセクター界隈で話題になっている本をようやく読み終えました。

アメリカのスタンフォード大学で創刊された、社会変革の探求者と実践者のためのメディア「スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー(SSIR)」の日本版の創刊号です。本家のSSIRのコンテンツの中から日本版関係者が選びに選んだ記事の翻訳と、日本語のオリジナルコンテンツのハイブリッドです。
創刊号は1月に出版され、第2号は6月に出版されました。
予約で購入しながら、半年遅れの読書になってしまいました。
その分、味わい尽くしました!

スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版 01
ソーシャルイノベーションの始め方

 2022/1/26
SSIR Japan (編集)

創刊号のテーマは「ソーシャルイノベーションの始め方」です。
頭と心を刺激する本です。
本家の記事(論文)の翻訳は、アメリカの論文らしく、具体的な事例と、ノウハウやコンセプトのわかりやすい言語化でなるほどと思わせるものです。
それぞれの記事は、本当は一冊の本になって読みたいくらいの内容です。各記事は要点がコンパクトにまとめられた、ダイジェスト版のようなもので、NPOですぐに活用できるノウハウ集!というわけではありませんが、読むと考え方のヒントになるものです。コロナ禍のオープン・ソーシャル・イノベーション、従業員が社会活動を率先していくこと、社会を変えていこうとする人のウェルビーイング、社会的インパクトの意義などなど、内容は多岐に渡っています。バラエティに富んだ構成がお買い得な本です。

読んでいると、今、自分が気になっている事業や事柄にひきつけて考えてしまうので、読むのに時間がかかります(笑)。それだけ、刺激的な本ということですね。

新しい考えやコンセプトに触れたり、ソーシャル界隈の基礎知識を吸収したり、偶然の出会いで何かのヒントを探したいというNPO関係者の方にぜひお薦めします。

ちなみに、海外物の翻訳によくある、日本語の文章がこなれていないという問題はなく、それぞれの記事が日本語としてとても読みやすい内容になっています。
団体の中で、特定の記事について読書会をしてみてもよさそうです。


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