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タスク管理の救世主!バックログスイーパーがもたらす新しいチーム運営

皆さんどうも、ヌーラボの原田(@yasuhirox)です。

現代のビジネス環境では、情報の過多や急速な変化に対応する必要があり、タスク管理の重要性が増しています。

しかし、タスク管理は個々の能力に依存しています。「タスクを切る」ことは実は特殊な能力を要求され、だれでも簡単にできる仕事ではありません。

そして、タスク管理がうまくできていない組織やチームでは、情報の分散やコミュニケーションの不備が大きな問題へと発展していきます。さらにメンバー全員が同じ方向を向いて作業ができていないのです。

このような背景から、タスク管理のスキルを持つ人が注目されています。このタスク管理のスキルを持つ人を、ヌーラボでは「バックログスイーパー」と名付けました。

本記事では、これらの課題を解決するために、新たな役割として注目していく「バックログスイーパー」について紹介します。


バックログスイーパーの役割

バックログスイーパーとは、組織やチーム内のバックログ(残務・未処理の作業や案件)を常にキレイして、チームの仕事を前に進める人を指します。

開発チームなどでは、プロジェクトマネージャーという存在がいますが、ビジネスサイドではそのような役割の方は存在しないケースがあります。そして、チームを跨いで仕事を進めるときには、プロジェクトマネージャーがそこまで見切れないこともあります。

そこでバックログスイーパーの登場です!

バックログスイーパーは、「やるべき課題やタスクがチームに積み残されないようにキレイにする人」ですかね。具体的には、ミーティングなどで明らかになったやるべき課題やタスクを、Backlogに起票してもらうようにし、滞留しないように処理を促す役割です。

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このバックログスイーパーは、単に自分自身のタスクを管理するだけでなく、チーム全体のタスク管理、そして「タスクを起票」させて、「進捗管理」をして、「処理済」にするまでサポートをします。

大きな組織でも小さなチームの集合体であって、このような小さなチームの成果を最大化するためには、チームを尊重し支えるような支援が必要だと僕自身は考えています。

実は、Backlogが業務に浸透し、Backlogに情報が集約されているような企業には、バックログスイーパーが存在してチームを支えていました。

チームがパフォーマンス高く働くためには、チームでコラボレーションし、同じ方向を向いて仕事に取り組むことが重要です。そのためには、「チームのタスクを管理する」という、バックログスイーパーの存在が重要になるとヌーラボでは考えています。

この桐井製作所様の事例は、バックログスイーパーがチームを支えて成功に導いた良い事例です。

仕事を進めるために必要なこと

仕事を進めるためには、「必要なタスクを洗い出し、タスクに優先順位や期限を付けて、計画的に管理・実行する」必要があります。これがこれがタスク管理というものです。

ちなみにここでいうタスクは、一般的に業務や仕事を分解して、小さな単位で行う作業を指します。そして、タスク管理は一般的に以下のプロセスを経て行われます。

タスクの起票

タスクの起票は、業務やプロジェクトで必要な作業を洗い出し、具体的なタスクとしてリスト化することです。

この段階では、タスクの内容、目標、期限、担当者を明確にします。タスク起票の際には、タスクの粒度(細かさ)を適切に設定し、実行可能な形にすることが重要です。

よくお客様からの質問で「タスクをどう起票すればいいか分からない」と聞きますが、タスクは動詞で書くことが大事です。これはBacklogのヘルプセンターにも記載しています。

件名だけ読めば「何を」「どうすれば」タスクが終わるのかわかる件名を付けましょう。「〇〇を××する」と動詞とその対象を含めるといいでしょう。

Backlog ヘルプセンター「課題を追加しよう

タスクの起票は、具体的に動詞で書くだけです。

タスクの起票が曖昧だと、周辺の情報を確認しないと担当者が何をすれば良いか分からず、タスクをスムーズに進める上での障害になるので気をつけましょう。

そう。タスク管理において、最も高いハードルは「タスクの起票」なのです。

そんな「タスクの起票」のハードルですが、キーワードマーケティング様は、Googleフォームに置き換えることで、依頼内容の順番や書き方がバラバラでわかりづらくなってしまう課題を解決しました。

タスクの粒度が全社員で統一されているって素晴らしいですよね!

進捗管理

タスクが起票された後は、進捗管理が始まります。進捗管理では、タスクのステータス(未着手、進行中、完了など)を追跡し、進捗状況をモニタリングします。

この過程で、タスクの遅延や問題が発生した場合は、迅速に対応策を講じます。バックログスイーパーは、メンバーの期日をチェックしながら、燃えている課題があれば、ピピーッ!と笛を吹くわけです。

しかし、進捗管理は各個人でも意識していただくことで、その質は向上していきます。

そのためには「デイリースタンドアップ」や「Backlogのダッシュボードの活用」、さらには「タスクの定期的な更新とチェック(#朝Backlog)」です。

個人的におすすめなのは「タスクの定期的な更新とチェック(#朝Backlog)」です。朝イチ、業務開始と同時にBacklogのダッシュボードを確認するだけの簡単なお仕事です。

これをチーム全員が実施してくれると、タスクが遅延することなく、進捗管理もうまく回っていくでしょう。

Backlogでの進捗管理を意識させるためには、日々のルーチンに組み込むことが重要です。

定例ミーティングやダッシュボードの活用、タスクの定期的な更新と優先順位付けなど、具体的なアクションを通じて、チーム全体の進捗状況を常に把握しやすくすることが求められます。

代表の橋本(@hsmt)がはじめた #朝Backlog じわじわ浸透しています。

処理・完了

タスク管理の最終段階は、タスクの処理です。

タスクが完了したら、それを記録して関係者に報告します。処理済みのタスクは、プロジェクト全体の進捗を評価するためのデータとして利用されます。

ここで重要なのは、完了したタスクの詳細な記録を残し、後で参照できるようにすることです。この記録は、将来のプロジェクトでの改善点や成功の要因を分析するために役立つからです。

Backlogのもうひとつの価値はナレッジが溜まっていくこと。タスクひとつひとつは実はナレッジでもあり、それは会社の資産でもあるわけです。

たまに「処理済み」で終わっている方がいますが、必ず最後は「完了」として、タスクひとつひとつを資産として登録していきましょう。

タスク管理は、単なるスケジュール管理や作業リストの作成に留まらず、組織全体の効率性と生産性を向上させるための重要なプロセスです。

特に、複雑なプロジェクトや多数の関係者が関与する業務においては、効果的なタスク管理が成功の鍵を握ります。次のセクションでは、タスク管理が教えてくれないことについて掘り下げていきます。

タスク管理における課題

タスク管理は理論的には業務を進めていく上で最も適した解決策に思えますが、実際には多くの問題点が存在します。そんなにスムーズにいくものでもないんですよ。

これらの限界は、特に組織やチームで仕事を進める際に顕在化し、効率や生産性に大きな影響を与えることがあります。さて、それではタスク管理には、どのような問題が生じるのかを見ていきましょう。

個人の管理能力に依存する

タスク管理は個人の能力に依存しやすいため、その人のスキルや経験に大きく左右されます。

タスク管理は誰かに教わるわけではありません。組織がその重要性に気付いていると、入社オンボーディング時に教育しますが、多くの場合は誰からも教わることなく、タスクの起票や優先順位づけができません。

その結果、重要なタスクが後回しにされたり、期限を守れなかったりします。また、適切なタスク管理ができていないと、作業量の把握が難しくなり、無駄にやることが増えてしまうわけです。

タスクを管理すると「やることが増えてしまう」と思っている方も多いと思いますが、実はタスク管理をしない方が「無駄にやることが増えてしまう」わけです。

情報の分散とコミュニケーションの欠如

タスク管理がうまくいっていない場合、情報の分散やコミュニケーションの欠如が問題となります。

まず、チーム内で情報が均等に共有されていなければ、誰が何をやっているのかがわからなくなります。これにより、同じ作業を重複して行ったり、重要なタスクが見過ごされることがあります。

また、タスクの進捗状況や障害についての情報が共有されないと、問題が発生してもすぐに発見できず、対応が遅れてしまいます。この遅れが積み重なると、チームでの業務全体に大きな影響を及ぼし、最終的にはチームの業務の生産性に支障をきたすことがあります。

タスクの進捗状況や障害など、情報が共有されなれなければチーム内のコミュニケーションに大きなギャップが生まれます。その影響からチームメンバー間の信頼関係が希薄になって、一体感が失われてしまうわけです。

チーム全体でのタスク管理の難しさ

組織やチーム全体でのタスク管理は、個々の管理以上に複雑で難しいものです。個々のメンバーがそれぞれのタスクを管理するのは比較的簡単ですが、チーム全体で統合的に管理するとなると、多くの課題が浮上します。

チームでのタスク管理において最も重要なのは、誰がどのタスクを担当しているのかを明確にすることです。この役割が曖昧だと、タスクの進行が滞りがちです。

誰が何をすべきかがわからないため、重要なタスクが放置されることがあります。また、誰が責任を持つべきかが曖昧なため、問題が発生した際に迅速な対応ができません。

さらにはタスクの進行がスムーズにいかず、遅延が発生します。

この遅延が積み重なると、最終的にはチーム全体の生産性低下につながってしまうわけです。

バックログスイーパーの必要性

バックログスイーパーは、タスク管理のプロセス全体をサポートし、チームが効率的に業務を遂行します。

これまで挙げた「タスク管理における課題」すべてを解決するのもバックログスイーパーの役割です。ヌーラボではこの「バックログスイーパー」を職能にしていきたいと考えています。

バックログスイーパーが存在することで「業務効率の向上」、「組織全体の透明性の確保」、さらには「組織の成長」を支えてくれます。

業務効率の向上はもちろんですが、迅速な対応と柔軟なタスク管理が可能になることで、急速に変化するビジネス環境にも対応できる組織力を持つことができるようになります。

バックログスイーパーを職能にすることで、ヌーラボはより効率的かつ透明性の高い業務運営を実現し、組織全体の成長と成功に貢献することを目指しています。

まとめ

「バックログスイーパー」はどの組織、チームにも必要です。特にチームワークマネジメントを実施する上では、この存在は不可欠と言えると思います。

そして、「バックログスイーパー」は、ヌーラボが認定するのではなく、自称、他薦がいてもいいわけです。あなたの組織、チームにも必ずバックログスイーパーは存在します。

もし、存在しなければ、タスク管理における課題が発生して、業務効率化が生産性が低下しているので、早めにバックログスイーパーを決めましょう。

あなたの組織、チームのバックログスイーパーは誰ですか?

おまけ

ちなみに、プロダクトの「Backlog」とかけたわけではなく、単純に「残務を綺麗にする人」という意味で、「バックログスイーパー」という名称になりました。


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