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生産財市場の意思決定のタイプ〜マーケティングマネジメント第16版を読む

コトラー&ケラー&チェルネフのマーケティングマネジメントを読み気づきを記しています。

前回は、生産財市場の特徴についてでした。

今回は購買意思決定のタイプについてです。

購買意思決定のタイプには3つあります。

単純な再購買、修正再購買、新規購買の3つです。

単純な再購買

継続的な資材の購入を行うケースです。登録された資材を決められた購入ルートと取引条件で発注が行われます。
業務の効率化の観点でシステムを導入されて納入業者との取引が行われるケースも多いです。
システムで繋がることで取引コストは削減できますが、他の納入業者にとっては参入障壁となりますので価格競争が避けられることになります。

修正再購買

単純な再購買でも言えることですが価格交渉など取引条件を購入ごとに行うケースです。
継続的な取引ではない物件単位での取引や入札制度などもこのタイプに含まれます。

新規購買

新規にビジネスを始める場合、初めて購入する資材などのことです。
新規の購入の場合は、特に知見も少なくできるだけ多くの情報を集めて比較検討されます。
そのため、購買意思決定には参加する人数も必然的に多くなります。

購買プロセスは、認知、関心、評価、仕様、採用というプロセスを取ります。

産業財において、どのようなきっかけで認知されるのかによって情報を得る媒体は異なってくるでしょう。

既存製品の修正や改良であれば、顧客ニーズに基づいてどういった課題解決の方法があるか技術担当者が情報を探索するでしょう。

その場合は、業界新聞などのマスメディアが有効かもしれませんし、情報量の多い納入業者に聞くこともあるでしょう。

産業財のマーケターは、自社の製品が何をきっかけに知ることになるのかを理解する必要があります。

評価の段階においては、自社の製品が正しく利用されているかどうかは重要です。

自社の製品の使い方を間違っていたことによって製品の良さが理解されないということもあります。

わかりやすく伝えるためのコミュニケーションが重要となります。
自社の営業部隊の能力に頼ることが多いとは思いますが、産業財でもSNSなどのプラットフォームを活用することを考えてもいいと思います。

以上、今回は産業財の購買意思決定についてでした。

最後までお読みいただき有難うございました。

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