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「不老脳」を読んで

本書を読むと、「前頭葉を鍛えることの重要性について」よく理解できます。

日本人の平均年齢は47.6歳(2022年発表)です。高齢化が進んでいるのは周知の通りです。日本社会の老化が進んでいます。

脳の老化は40代から特に前頭葉の萎縮から始まるそうです。

人間は、前頭葉が無くても生きていけます。ただし、前頭葉を著しく損傷した事例や1930年代に実際に実施された統合失調症の治療として前頭葉の一部を切り取る「ロボトミー手術」からも、前頭葉が障害を受けると無気力になったり、人格が変わり、または、植物人間(ロボット)のように感情を失います。

前頭葉の役割の全貌は全て明らかではないですが、心の知能指数(EQ)をつかさどる役割があると考えられます。

EQの5大要素とは、
自己認識(感情、情熱、価値、目標などが他人に及ぼす認識)
自己抑制(破壊的感情や衝動を抑制する能力)
動機づけ(成果に向けた情熱、達成感)
共感性(関係する人への思いやり)
ソーシャルスキル(人間関係のマネジメント能力)
とされます。

前頭葉の萎縮が始まるといっても、その速度を抑えることはできます。

次の5つのこと実践すれば良いのです。

「2分割思考」をやめる
答えを常に「白か黒か」で切り分けず、自分で調べて思考にグレーゾーンを設けて「ああかもしれない」「こうかもしれない」と考えを巡らすことです。

実験する
「2分割思考」をやめれば、ルーティンから抜け出せます。行ったことがない店や自分とは違う意見の雑誌などを読むなど、フットワークを軽くして体験していきます。著者はラーメン店巡りをしていて週に4、5回ラーメン屋にいって3回ぐらいは知らない店に行くそうです。「年甲斐もない」ようなことをしてみましょう。

運動する
前頭葉を鍛えるためには運動は欠かせません。特に50代以降は体力が落ちてきますので運動の時間を積極的に取り入れましょう。

人とつながる
人とのコミュニケーションは脳の血流を促進します。ソーシャルスキルを鍛えることも可能になります。人とのコミュニケーションを通して、記憶を外に出す「アウトプット」の経路を作ってあげましょう。

インプットからアウトプット
「アウトプット」こそが前頭葉を活性化します。インプットがなければアウトプットもできませんが、インプットしたものを自分なりに加工して前頭葉をフル活動してアウトプットさせましょう。

まとめ(感想)

前頭葉を常に鍛えないといけないという本書のメッセージは逆に非常に人生を明るくしてれるものだなとつくづく感じます。上の5つも実践することができればそれだけで人生が楽しいものになりますよね。

アウトプットの場として、私はNoteを利用させてもらっていますが、そういう意味でもNoteの社会的な意義は大きいと思いますね。

実際に、Note上でいろんな人の考え方に接することができますし、アウトプットも毎日どんなことを書こうかなと考えることができるので、Note初めてよかったなと思っています。

教育に対する考え方についても初・中等教育におけるインプットの重要性と高等教育にアウトプットへの比重を上げることもうなづけます。

社会システムが変化しないこと、免許の返納に対する考え方など、日本社会全体が前頭葉が弱っているとも考えられ、そういった日本の状況を一側面だけで捉えるのではなくてこれから自分自身の前頭葉を鍛える良い機会だと思って別の側面から捉えるようにしていこうと思います。

ちなみに、私は和田先生の影響で、今週行ったことがないラーメン屋を2軒チャレンジしました。1勝1敗でした。

若い人も老いを感じ始めている方も一読おすすめします。


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