３８．ハードロック界の現代の魔女たち ＝ Lucifer

Luciferはドイツ人女性ボーカリストのヨハナ・サドニスを中心としたグループで、Cathedralのリー・ドリアンのレーベル「Rise Above」と契約し2015年デビュー。こちらは2020年リリースの3rdアルバム「Lucifer Ⅲ」より。2016年に初来日公演を行い、その後ドラマーが交代。ザ・ヘラコプターズ、インペリアル・ステイト・エレクトリックのニッケがドラマーとして参加して2ndアルバムをリリース。今回はニッケが参加してから2枚目のアルバムです。このルックス、曲調ながら2020年の今を生きる若手バンド。オーソドックスな音作りでありながら懐古主義にとどまらない、現代的なフックも織り込んだ「いい曲」を聴かせてくれます。

こうしたオーソドックスなHRを聞かせるシーンが存在し、多くのセンスの良いバンド（たとえばKadavarやThe Atmic Bitchwax他）がいますが、今回は女性ボーカルのバンドをいくつか紹介します。こうした音楽性と女性ボーカルは相性が良いですよね。魔女の呪詛的な感じがして好きです。

Ruby The Hachetはアメリカ、ニュージャージーで結成されたバンドで2011年デビュー。サイケデリックやドゥームメタルに分類されるバンドです。女性ボーカルと男性キーボーディストが中心メンバーで、キーボードが特徴的。2020年現在までに4枚のアルバムをリリースしています。なお、彼女たちが所属する「Tee Pee Records」はKadavarやドゥーム界のレジェンドSleepなど、他にも魅力的なバンドを多くリリースしています。

Rosalie Cunningham（ロザリー・カニングハム）は1990年生まれの英国のミュージシャン。2007年にIpso Factoというバンドでデビュー。その後Pursonを結成し2011年から2017年まで活動。Pursonは2015年のGhostのUSツアーにも起用されました。その後ソロデビューし、こちらは2019年のソロデビューアルバム「Rosalie Cunningham」からのリードトラック。存在感と才能があるミュージシャンです。

Jess and the Ancient Onesはフィンランドのバンド。バンドメンバーの何名かはフィンランドのメタルバンド「Deathchain」のメンバーです。こちらは2014年のライブ。演奏技術が安定していて上手いですね。メロディーも北欧、フィンランド的で、UKやUSのバンドとは違ったものを感じます。

最後がBlack Moth。UK出身のバンドで2010年デビュー。3枚のアルバムをリリースしました。残念ながら2019年に活動停止してしまいましたが、個人的には好きなバンドでした。

WitchHR