水中都市


水底に息を潜めて
悠久の時を揺蕩う
身を隠したのは自分なのに
見つけられるのを待っている

陽光さえも届かぬような
静かな流れの奥底で
世界の流れに忘れられ
長い眠りについている

時計の螺子を巻いた時
止まった街も動き出す
時間の鍵を飲み込んだ
おとぎ話が蘇る

透き通るような静寂の中で
呼吸を始めた街を
足音を響かせて歩こう
踊るように軽やかに

秘密の中に分け入って
新しい希望を見つけだす
解き明かした未来には
どんな日々を紡いでいこうか

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