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安田的、2021年ベストアルバムランキング

毎年、勝手にやっているベストアルバムランキング。今年もやっていこうと思う。

前置きはいらねえ!早速ベスト5からいってみよう!

第5位 CALL ME IF YOU GET LOST / タイラー・ザ・クリエイター

お恥ずかしいことながら、これまで日本人以外のHIP HOPを、熱心に聴いてこなかった自分の新しい扉を開けてくれた、そんなアルバム。英語のラップって、何言っているか、わからないし、ゴリゴリしているイメージという理由で、避けていた訳ですが、このアルバムは全然違った。ゴリゴリのラップミュージックから、R&B調なキャッチーな曲まで、多彩なトラックでアルバム通しても、全く飽きが来なくて、気づいたらノってしまっている自分がいるという。このアルバムは、本当に何回もリピートした。個人的には、10曲目のSWEETが、かなり好き。この曲、10分近くもあるんだけど、全然聴けてしまうので不思議である。

第4位 dimen / NOT WONK

4位は、NOT WONKのdimenです。NOT WONKは1stアルバムの、「ラフィン・ナーズ・アンド・ア・ウォール・フラワー」が、かなりパンク、パンクしていて、好きなんだけど、最近のアルバムは、ちょっと小難しい感じで、大変申し訳ないのだけど、鬼リピするというほどではなかった。でも、今作は聴きやすい。ブリットポップ調な、「in our time」、初期の頃のような「get off the car」、そしてNOT WONKの進化を見せつけられる、「slow burning」、「your name」。これまで積み上げてきたNOT WONKの全てが詰まった最高のアルバムだなと思った。特に、「slow burning」と「your name」は構成が凝っていて飽きない。曲の中に静と動が混在していて、爆発した時の力が、NOT WONKの持ち味なのだなと思わされてしまった。彼らこそが、パンクバンドなのだと思う。

第3位 心理 / 折坂悠太

このアルバムは、お風呂で聴いてた部門では、ナンバー1だと思う。1日の終わりに、リラックスした状態で聴いた時の癒しは、半端ないと思う。特に、アルバム終盤の「星屑」から「윤슬(ユンスル)」にかけてが、一番好きだ。

折坂悠太の曲を聴くと、自分以外の人に優しくなれるような気がする。このアルバムを聴いて、なぜか僕は、この世に生きる皆んなが、どうか幸せになれますようにと願わずにはいられなくなる。このアルバムには、彼の願いがこもっているから、きっと聴いた人にも、その優しさが伝播していくのだろう。

第2位 素粒子たち / 小野雄大

このアルバムは、実は昨年2020年に発表されているアルバムなのだけど、今年の自分を振り返る上で、触れずにはいられないアルバムなので、紹介させて欲しい。このアルバムに入っている曲、全て最高で、聴けば聴くほどに、その良さに気づくという。それは、曲の良さもさることながら、歌詞が最高に良いからだと思う。

例えば、ロードムービーの歌いだし。

呼吸すら忘れてしまうほどの熱気で 
空気の悪い部屋で思ったことをただ言って 
無意味で不確かで 裸でいられたんだ

楽しかった過去を思い返すのに、これほどまでに想いのこもった1節を作ることができるのだろうか。この曲は、青春から大人に変わっていく今の自分に、ぴったりな曲で、聴くたびに感動してしまう。

「日常」を聴くと、日常を大切にしようと思う。

もしも僕が戦争に行くことになったら
今まで無駄にした瞬間が悔やまれることだろう

エブリシングを聴くと、元気がもらえる。

生活に寄り添って、そっと背中をさすってくれる、そんな曲が詰まった大切なアルバムである。

第1位 A Daze In A Haze / DYGL

1位はDYGLのアルバム。アルバムを聴いた瞬間から、このアルバムが今年のベストアルバムだろうと確信をしていた。もともとCMで「Sink」を聴いた時から、次のアルバムはとてつもないものが来るぞと予感してはいたのだが、見事に想像を超えて、最高なアルバムだったと個人的には思っている。コロナが蔓延して、人と接する機会が減った現代だからこそ、響く音楽が詰まったアルバムだと思う。

コロナになって、部屋にこもる機会が増えた。まさに、狭い部屋の中に沈むんで行くようなイメージ。そんな日々に彼らの曲は寄り添ってくれた。

「Sink」のサビの部分。

All the days that are gone never coming back
When it's coming into pray
Can we get a little closer?
A savage the dream, all in green, feeling numb inside
I'm just trying to float again, sinking deep in my bedroom

あと、「Stereo Song」の歌詞がすごい好き。

Living a life at the speed of life
We've got to chase the sun
Except that, nothing really matters

今回のアルバムは、これまでと違っていて、ついつい口ずさみたくなってしまうようなポジティブな曲ばかりだ。部屋にこもって、誰とも話せないでいる自分のような人間に、DYGLは音楽で元気付けてくれた。このアルバムは、ポジティブで真っ直ぐである。だけど、ただポジティブで元気をくれるというのとは、また違う。例えば、落ち込んでいる時に、がんばれと励まされても、素直に受け止められない時もあると思う。いや、頑張ってるよとか、もう疲れたよってなって。このアルバムは、ただ頑張れというエールが詰まっているのではなくて、人の寂しさや苦しみに寄り添ってくれる。一緒に寂しさの海に沈み、そして、その水中から引き上げてくれる感じ。僕はこれからも、このアルバムを聴いて、歌を口ずさんで、元気をもらうのだと思う。

以上、2021年のベストアルバムランキングでした。振り返ってみると、自分は今年1年、気持ちが浮き沈みすることが多かったこともあり、元気付けてくれる、寄り添ってくれる、そんなアルバムを多く聴いてたのかなと思う。改めて、音楽の力は偉大だと、そう思える1年だったかな。来年は、どんな曲に会えるのか、今から楽しみである。では、みなさん良いお年を、お過ごしください。

ムムム。