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【卒業生note】卒業生から母校への手紙 vol.1-3

 2024年3月1日、安田女子高校STEAMコースから一期生が卒業し旅立っていきました。卒業生のSさんは今、どんな大学生活を送っているのでしょうか?
 Sさんからの手紙(vol1)、最終回です。




☆安田のSTEAMコースでよかった

 大学の宿題は基本的にレポート(3000字~4000字ぐらい)や短いエッセイ(200~300字)など自分の意見を書くものが多く、安田のSTEAMで自分の意見をきちんと言葉にするという練習ができてよかったとすごく実感しました(余談:基本wordなどでの提出なのでタイピングが早い方が自由時間増えます)。また、グループワークやペアワークの量も多いので、相手を尊重しつつ、意見を伝える方法を知っていることはとてもアドバンテージだと思いました。(以下、Sさんが書いたレポートの一部)

レポートの一部をチラ見せ
レポートを初めて書いたので若干緊張しました。
周りの子のレポートもちらっと見ましたが、文章力はSTEAMの方がいいかな~と思いました。
「見る人にわかりやすく、思いを伝える」ことが意識できているのが
STEAMの強みだと感じました。

 また、STEAMコースでの「みんな違って当たり前」という考え方は、改めて今の自分を助けてもらえているなと感じました。大学に入ると関わる人数が途端に多くなるので、もちろん違う意見に触れる機会も多くなります。「自分と意見・価値観が違う」ことにムッとならずに、「当たり前だよね~」と思えるだけで心の軽さ・持ちようが違う気がします(同じ学年に20歳超えている人もいるので)。
 社会人に求められていることは何かについて考える授業もあるので、意見の違いや意見を伝える方法が当たり前にわかっていることで、周りより1歩先にいるような感覚になります。なので、周りにこの感覚を共有して伝播していったらいいなと思います。

☆後輩へのエール

・自分に合った大学の見つけ方

 大学生活ってどんな感じなんだろう?それより前に、ちゃんと行きたいところに行けるかな?などいろいろ思い悩むことがあると思います。私もそうでした(笑)。でも正解なんてないし、どの道に行っても自分が輝く場所は、自分で作れるので安心してほしいです。
 今私が若干後悔していることを強いて挙げるとしたら、「大学を偏差値で見ていたこと」です。正直、いま長崎大学にいてかなり幸せで、自分に合った大学だなぁと思っているので支障はないのですが、「自分がやりたいことができる研究室があるか、学びたい科目が学べるか」で大学を探す方が、自分の成長により期待できると思いました。
 私はこのサイト(https://miraibook.jp/)を利用して自分のやってみたい分野をなんとな~くでもいいので探して本を読んでみたりしていました。たとえ興味がなくても読んだり、ふれてみると意外と面白い!となることもあるので、どこに学びや発見が転がっているかはわかりませんね。

 逆に「これしなくてよかった」と思うことは、大阪に行かなかったことです。第1志望が大阪の学校だったのですが、大学で大阪の人と関わって、そのテンションについていけないと実感しました。「6年間このテンションは無理だ・・・」と思い知ったので大阪にはいかなくてよかったと思いました(笑)。お土地柄も大学選びの考慮に入れるといいかもしれません。九州の人は若干自分に甘い傾向がありますが、自分に厳しくなりすぎてしまうことがある私にとってはイージーな感じが相性が良かったです。興味があればこれ【編集者注:以下のリンク】も読んでみると面白いかもしれません。

・勉強のコツ

◎勉強は好きな科目・得意なことからやる
 私は英語が好きだったので、英語をしゃべれるようになるにはどうしたらいいだろうかと考え、英検の勉強をしながら英語力を高めました。好きな科目で何ができるようになりたいか、そのためにどうすればいいか考えてみるといいかもしれません。なんなら「科目」じゃなくても、あやとりとかカエル博士とかでも極めると楽しいと思います。好きなことで計画を立てる方法を身につければ、苦手な科目でも同じように適応できます。また、1つの科目を集中して伸ばすことは模試や共通テストの点数を上げることにも結果的につながる気がします。
 
◎苦手な科目・嫌いなことは「自分が興味を持てるもの」に昇華する
 どうしても気が進まない科目ってありませんか?私も最初は物理がなぜか気が進まず(先生すいません)【編集者注:私が高1の時の物理の教科担当だったから。気にしなくてもいいんですよ!】、勉強する気が起きず悩んでいました。そこで、「自分の好きなものとリンクできたらやる気でるかも」と考えました。当時、私が好きなもの一つはカエルでした。「カエルってどのくらいの力でジャンプしてどのくらいの速度で着陸するのか論理的に説明してみたいかも」と考えたら、物理のやる気がわいてきました。
 もちろん、嫌いなことや苦手な科目を無理やり勉強することはできますが、詰め込んだ知識は抜けやすいので大学で困るかもしれません。高校の知識が基盤に大学の授業が進むので、高校を卒業しても、高校の知識は覚えておく必要があるからです。それなら、自分の好きなことにリンクしたり、ポジティブな気持ちで取り組める方が精神的にも、将来的にも「長続きする知識」になると思います。 

・恋愛

 また、大学での恋愛は、体感ですが1年生はみんな「大学で恋したい」というモチベーションはかなり高いように思いますが、実際にカップルができているのかといわれると…ちょっと疑問です(笑)。でもみんな隠しているだけだと思います。きっと親友もパートナーも見つかると思うので大丈夫です! STEAMコースの後輩のみなさん、心から応援しています!


【編集者より】
 3回にわたって、Sさんからのお手紙(vol1)を紹介してきました。いかがだったでしょうか。
 卒業生が進学先などでがんばっている便りは、実は教員にとって一番の励みになります。Sさんからの続報や他の卒業生からのお便りがもっと届くといいなぁと編集をしながら、しみじみと感じていました。


■ 執筆者:STEAMコース1期生・S
朝は毎日ヒバリの鳴く声で起きています。
買い出しに行くと、自分が食べたいものばかりに目が行き、栄養バランスが心配です。
最近開発した自家製豆腐ドーナツとれんこんパンケーキがお気に入りです。
実家でカマキリが50~70匹ほど孵化しました。早く会いたいです。

■ 責任編集:安田女子高校STEAMコース主任(4年目)
教員歴24年(理科と情報、専門は物理)。
趣味は読書、好きなことは謎解き、好きな食べ物は粒あんです。


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