MotoGP2024 第9戦ドイツGP

MotoGP スプリント決勝
ポールポジションはマルティン、2.3番グリッドは急浮上してきたトラックハウスレーシングの2台でオリベイラとラウル・フェルナンデス。かつて11連勝を記録したこともあるドイツの帝王マルク・マルケスは13番グリッドからのスタートとなりました。スタート直後の1コーナーではオリベイラが先陣を切りましたが、そのうちをすくって4番手スタートのバニャイアが先頭に。3周目1コーナーでマルティンがバニャイアをパスするも、クロスラインで抜き返す。しかしそこから半周の間に再びマルティン、オリベイラにパスされバニャイアは3番手に後退。やはりザクセンリンクでは水を得た魚か、後方から脅威の追い上げを見せるマルケスは6周目にフロントロースタートから後退してきたフェルナンデスをパスし7番手に浮上。10周目1コーナーでマルケスは大きく体勢を崩すも、得意の膝スリリカバリーで事なきを得ます。上位勢の態勢は決したものの、7番手走行中のマルケスは一時1.5秒ほど離されていたビニャーレスとの差をラスト2周で0.2秒ほどに縮め、ラストラップ最終コーナーでビニャーレスのインをつき、ゴールラインでは全く並んだままフィニッシュ。結果的に0.003秒差でマルケスが抑え切り6位を獲得しました。優勝は逃げ切って完封のマルティン、2位にはアプリリア移籍後初優勝のオリベイラ、3位にはバニャイアが入りました。

MotoGP 第9戦ドイツ スプリント決勝
優勝 ホルヘ・マルティン🇪🇸(プラマックドゥカティ)
2位 ミゲル・オリベイラ🇵🇹(トラックハウスレーシング)
3位 フランチェスコ・バニャイア🇮🇹(レノボドゥカティ)
注目選手🏍
6位 マルク・マルケス🇪🇸(グレシーニドゥカティ)
応援選手🔥
7位 マーベリック・ビニャーレス🇪🇸(アプリリアレーシング)

Moto3
予選1位はベイヤー。スタート直後はベイヤー・ムニョス・ルネッタ・アロンソ・古里で続きました。2周目11コーナーで早くもベイヤーが単独転倒。5周目には12位争い中のMTヘルメッツの2台がヒヤッとする接触、直後に古里も体勢を崩したムニョスを避けて押し出される形でグラベルにコースオフ。転倒は免れたもののポジションを少し下げるなど安心できない展開が続きます。しかし古里はわずか2周回でポジションを4番手まで回復し表彰台争いにカムバック。今シーズン、こういったレース中でのアクシデントがあってもそこからの立て直しや挽回が多くとても冷静に走れているなと見ていても感じます。10周目には3位まで浮上。12周目にはルールストーンも接触からハイサイドリカバリーでコースオフ。古里は18周目にはついにトップに!20周目にはダブルロングラップペナルティを消化して11位まで挽回していたルネッタが痛恨の転倒。残り2周で先頭を争っていたルエダがリアをロックさせ転倒。最後の最後まで脱落者が多い荒れたレースでしたが、最後は抑えきったアロンソが優勝。2位には開幕戦以来の表彰台で自身最高位となった古里、3位はオルトラになりました。

Moto3 第9戦ドイツ 決勝
優勝 ダビド・アロンソ🇨🇴(CFモトアスパー)
応援選手🔥
2位 古里太陽🇯🇵(ホンダチームアジア)
3位 イヴァン・オルトラ🇪🇸(MTヘルメッツMSI)
注目選手🏍
18位 コリン・ベイヤー🇳🇱(ハスクバーナインタクトGP)

Moto2
ポールは久々のヴィエッティ。ヴィエッティのホールショットから、2番手ディクソン3番手アルボリーノと続き、小椋は8番手前後で走行。4周目にはアルデゲルがトップに立ち、2番手のアルボリーノと2台で差を広げ始めます。7周目には今シーズンここまで表彰台ナシのアルボリーノが先頭に立ちました。小椋は11周目1コーナーでペースの上がらないゴンザレスをパスし7番手に浮上。小椋は17周目にはモレイラを、19周目には直前にコースオフから6番手まで順位を下げてきたアルボリーノを、21周目にはアジアスをかわし4位に。一旦モレイラに差し返されるものの、ラストラップに意地を見せモレイラとヴィエッティをかわし3位に表彰台!小椋はサマーブレイクを前に、ガルシアとの差を7ポイントに縮めました。

Moto2 第8戦オランダ 決勝
優勝 フェルミン・アルデゲル🇪🇸(スピードアップ)
2位 ジェイク・ディクソン🇬🇧(CFモトアスパー)
注目&応援選手🏍🔥
3位 小椋藍🇯🇵(MTヘルメッツMSI)

MotoGP
スタート直後はマルティン・オリベイラ・バニャイア・マルケス弟・モルビデリの順で進みます。2周目最終コーナーでバニャイアがマルティンを抜きトップに、直後の1コーナーでモルビデリがオリベイラを抜き3位に浮上。ペースの上がらないマルティンを抜く勢いでファステストラップをたたき出すモルビデリ、ドゥカティ移籍後は低迷が続いていましたが、徐々にマシンへの適応が進んでいる感じがします。モルビデリにもロックオンされたかと思われたマルティンですが、7周目には再びバニャイアを抜き返しトップへ。一方でビニャーレスはコースオフ、18番手まで順位を落としてしまいました。マルティンはファステストラップを記録して逃げ始めます。2番手での走行は完全に様子見だったようですね。9周目にはモルビデリもバニャイアを抜き、プラマックがワンツーになりました。しかしモルビデリは徐々に後退、表彰台圏内はマルティン・バニャイア・マルケス弟になりました。22周目にモルビデリのインを突こうとしたマルケス兄は、接触しあわや転倒のシーンもあってバスティアニーニに差を縮められますが何とかキープ。25周目最終コーナーで鋭い飛び込みを見せ4位に浮上したマルケス兄は、2秒前方を走る弟を追います。マルケス兄が猛烈なペースで弟に追いつくかと言うところで、先頭をひた走っていたマルティンが痛恨の転倒。マルケス兄はたった3周で弟との2秒差を縮めて並ぶまもなくパス。先頭はバニャイアに変わり、マルケス兄弟が2.3位でフィニッシュ!バニャイアの冷静さ、安定感はもちろんですが、終盤のマルクの鬼神が宿ったかのような追い上げと、アレックスの粘りが印象的でした。バニャイアはこの勝利により、ドゥカティのマシンで最も多くの優勝を記録したライダーとなりました。そしてマルケス兄弟の達成した最高峰クラスでの兄弟同時表彰台獲得は、このレースの解説に入っていた青木宣篤さんとその弟琢磨さんが1997年WGP500イモラGPで2.3位に入って以来、27年ぶり史上2度目の記録となりました。

そしてなにより、このレースが始まる前年間ランキングでは15ポイント差を付けられて2位だったバニャイアですが、マルティンの転倒とバニャイアの優勝により逆転。マルティンに10ポイント差をつけランキングトップに躍り出ました。

MotoGP 第9戦ドイツ 決勝
優勝 フランチェスコ・バニャイア🇮🇹(レノボドゥカティ)
注目選手🏍
2位 マルク・マルケス🇪🇸(グレシーニドゥカティ)
3位 アレックス・マルケス🇪🇸(グレシーニドゥカティ)
応援選手🔥
12位 マーベリック・ビニャーレス🇪🇸(アプリリアレーシング)

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