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妄想への対応(36)

妄想には「否定も肯定もしない」というのが基本原則です。では具体的にはどうしたらよいでしょう。

コツとしては、頭から妄想だと決めてかからず「もしかしたら事実かも」という気持ちで話を聞いてみることだと思います。事実を明らかにしようという心構えでいると、自然と客観的な情報を聞き出そうという姿勢になり、結果として否定も肯定もしない話し方になります。

あまり話の内容に深入りすると妄想を強めてしまう恐れもあるため、一通り話を聞いて、さしあたりの方針が立ったら切り上げるようにします。たいていの場合、相手は妄想によって苛立っていたり、眠れなかったりということがあるので、「あまりこの話ばかりすると、ますます気が昂ぶってしまってよくないですね」と配慮を示しながら、そちらに話題をシフトしていきます。

こんな感じであれば、否定も肯定もせず、なおかつ相手をはぐらかすようなことにもなりません。いかがでしょうか。

文章:精神科やすだ (2006年11月23日初公開)
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