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コミュニケーション技術を学ぶことについて(10)

面接のための技術や技法を教える教科書などはたくさんあります。その一方で、面接者が礼儀正しく、温かい気持ちで、相手の心を感じ取ろうとする基本的な姿勢を持って臨めば、どんな技術や技法を使ったとしても結局のところはうまくいくものなのだということも、事実としてあるそうです。

経験豊かな上級医よりも熱意あふれる研修医のほうが治療がうまくいくことがあるというのも、経験的な実感として精神科ではよく聞くことです。経験不足をカバーしようとする研修医の一生懸命さが相手の心を開かせるのかもしれません。

だから技術を学ぶ必要はない、というのはもちろん短絡ですが、技術さえあればそれで良いかといえば、そうとも言えないわけです。

恋愛のマニュアル本の教える通りに行動しても恋人ができるとは限らないし、むしろかえって逆効果だったりするというのと同じで、むやみに技術に走ってしまうのは危険ですらあると言えるでしょう。

文章:精神科やすだ (2006年6月13日初公開)
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●このネタを紹介するとき、いつも出典が思い出せずに、いちいち調べ直したりしているのですが、今回もやはり出典が思い出せません、今度、確認しておきます
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●詳しくは「はじめに」をご覧ください


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