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症状を聞くコツ(28)

どの科でもいえることだと思いますが、「この症状があるならばこの疾患が想定でき、それならば○○という症状と××という症状もあるはずだ」という思考が自然とでてくると思います。

患者さんに対しても、ある疾患を想定しながら「だとしたら××という症状もありませんか?」という聞き方をすれば、相手は「自分から言う前に症状のことを分かってくれた」と、信頼感が増すことでしょう。

また、精神疾患の症状は「相手に理解してもらえないのではないか」「こんなことを言うのは恥だ」などと思われがちです。そんなときも「こういう場合には、自分を責めるような気持ちになったりするものですが、そういうことはないですか」などと、症状があるのが当たり前のことのように聞くと、相手は抵抗感なく答えることができます(標準化の技法と呼ぶそうです)。

症状の聞き方ひとつでも、治療関係をより良好にすることができるというわけです。

文章:精神科やすだ (2006年9月19日初公開)
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