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即答で断らない(52)

患者さんや家族の中には明らかに無茶なお願いをしてくる人もいます。もちろん出来ないことは、はっきりと断ることが基本です。

ですが、だからといってあまり即答で断ってしまうのも得策ではないです。お店で「○○はありませんか」と尋ねて、ただ一言「はい、ありません」とだけ言われたら、取り付く島がなくてあまりいい気はしないでしょう。「本当にないの?」と食い下がりたくなるかもしれません。

無茶だというのもあくまで医療者サイドの感覚であって、相手は何かしらの対応を期待しているからこそ頼んでくるのです。ポーズでもいいので少し考える間を取ったり、「無理だとは思いますが、聞いてみましょう……」と一応は確認してみたり、「そういったことはいつもお断りしているんですよ」と事情を説明したり、相手に素直に納得してもらうためには、そんな工夫も必要です。

文章:精神科やすだ (2007年3月1日初公開)
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