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言いにくいことを言うとき(8)

性感染症を疑う患者さんに最近の性生活について尋ねる時や、抑うつ的にみえる患者さんに精神科受診をすすめる時など、相手の気持ちを害さないようにと気をつかうことが多いのではないでしょうか。

言いにくいことを言うときのひとつのコツは、相手の考えそうなことを前もって自分が言葉にして言う、というものです。

「このような質問は初対面の相手には答えにくいと感じるかもしれませんが」とか、「自分には精神科なんか必要ない,と嫌な気になられたでしょうか」などです。相手が戸惑うかもしれないということを、こちらもちゃんと理解していますよという配慮を示すことで、相手に安心感を与えるわけです。

ただ、こちらが気を回しすぎているだけで相手は案外と気にしていないということもよくあります。“自分が言いにくいと感じている”のと、“言われたら相手が戸惑うだろう”というのを混同しないことに注意が必要です。

文章:精神科やすだ (2006年6月5日初公開)
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