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#6-2 インサイドセールスのテクニック(BDR編)

#6-1はSDRの実務レベルの内容の濃いテクニック集でした。今回はBDR向けです。
早速始めていきます。ちなみにnoteの新エディタで初めて作成しています。

参考図書

第6章 成果を出すインサイドセールスのテクニック

6-2 BDRの大手企業向けテクニック

① カウンターパートの洗い出し

■ 大手企業に欠かせない存在を理解する
・中小企業の場合は利用者と決裁者が同一であることが多いが、大手は役割別の人物を見極める必要がある
大手企業開拓にかかわる人物の4つのカテゴリ

①利用者
+大手企業の場合は、上層部は現場の詳細のオペレーションや課題を把握できていないケースが多く、商談を進めるうえでユーザーの声は絶対に無視できない

②決裁者
+大手の場合は決裁額に応じて決裁者が変わるため、決裁者の把握が必要
承認プロセスも把握しておく

③支援者
+自社の商談を支援してくれるキーパーソンであり、以下のように様々な条件がある
  1:決裁者に進言できる
  2:決裁者と面会する機会を作れる
  3:今回の商談の成立が自身の利益にある
  4:過去に同様のプロジェクトを推進した経験がある
  5:競合他社の情報を共有してくれる
  6:社内情勢に詳しい
  7:自社の製品を推奨してくれている

④対立者
+競合を推奨する、そもそも契約にネガティブな人
本質的なお客様の成功を目指すのであれば、対立者とのコミュニケーションは必須

⑤技術者(情報システム部)
+企業規模が大きくなればなるほどセキュリティチェックに時間を要する
+商談後期にこのプロセスが発生すると遅れが発生するので、中期にはコミュニケーションをしておくべき

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P185~188

<所感>
自分自身が大手企業に在籍していたので、よくわかります。
ちなみに手前味噌ですが10年以上勤めてみて支援者の条件を満たしていたな、と思いました。

でも結局裁量がなければ、間に挟まるだけなので雲行き怪しくなってくると何もできないもどかしさは結構しんどかったです。

ともあれ、今回の最大の学びは「対立者を避けない」ということです。
どうしても支援者にばかり甘えて、対立者とのコミュニケーションは極力さけてしまいがちです。
でもここに立ち向かう気負いがBDRには必要と学びました。

②CxOとのコンタクト

■ 効果的なCxOレターの書き方
・大手企業の場合、アウトバウンドで電話するよりも、CxOレターの方が遥かに商談取得率が高い
・CxOレターの要素
 1:先方の役職に合わせて役員名で送付
 2:表題は「ご面会のお願い」とすべき(情報交換のお願いは ✕)
 3:Why you, Why you now.で連絡した意図を記載
 
+最も重要で、時間をかける部分
 +業界の動向、対象企業のWEBサイト、有価証券報告書などを参考にして必然性を感じるような内容である必要がある
 4:具体的な提案内容を記載
 5:信頼を得るために実績や定量的な数値を記載
 6:提案内容の実現性を証明する事例を記載
 7:ネクストアクションを明確にする


■ どのように秘書に協力してもらうか
パターン1:伝達する内容の選別を秘書が行う場合(大手企業の役員秘書)
ストレートに提案内容を伝える
・CxOレターの内容をしっかり伝え、いかに提案が企業にとって重要で利益を生み出すものかを理解してもらう

パターン2:伝達する内容を選定しない秘書の場合
・内容を確実に伝達してもらい、その結果を教えてもらうことに注力する
確実に伝えるためには「レターを渡してもらうこと」
・手紙を破棄することも多いので、破棄されないようにする
結果を教えてもらうためには「自分が役員の代理である」ことを伝える
・いち営業からの連絡でなく、会社同士の取引きであることを強調する

パターン1と2:共通するポイント
・秘書に感謝の気持ちを伝える事

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P188~195

<所感>
秘書に感謝の気持ちを伝えて、忙しいときにありがとうございます、という気持ちで接することで信頼関係を構築する。
当たり前ですが、ここまで詳細なテクニックの中でこうした当たり前と思うことを漏らさず書いてくれていることが素晴らしいです。

著者の人の良さが溢れていますね。

③ 関係深化のテクニック

■ BDRが活用すべきポイント
SDRが「マーケティング部門の先導によってイベントを開催する」に対しBDRは「マーケティング部門と共同でイベントの企画から運営までを行う」
・おすすめの3つのイベント
① 少人数で実施する著名な方をお呼びしたセミナーや勉強会
・抽選制で実施し普段話が聞けないような著名な方をお呼びする
・少人数にすることで、密度の濃い時間で特別間を演出する

② 朝食を食べながらの勉強会
・朝7~8時を目安にホテルの会議室やレストランで実施する
・重役の人は忙しいため朝食であればスケジュール調整が比較的容易
商談中だがキーパーソンに会えていない商談に有効

③ 会食とセットになったセミナー
・既存契約の企業を招いて、既存企業の事例紹介などを通して「関係性の強化」や「活用のさらなる促進」「クロスセル・アップセル」を狙う
・リアルイベントだからこそ、イベントの前後の時間で個別に話をする機会を作る

■ 明確化したターゲットに最適なコンテンツを届ける
・BDRは「ターゲット企業に対して最適なチャネルの選定と専用コンテンツを準備する」ABM(Account Based Marketing)が基本
・業種業態、商圏、企業規模などで分類したイベントやコンテンツが必要だが、これをマーケティング部門だけで構築するのは不可能。
積極的に起案と実行支援をBDRが率先して行うことが重要

■ IR情報を読む
・トップメッセージ、企業理念、事業戦略、CSR、ESGの取組みなど「数字で見えない資産」を把握することができる
・優秀なBDRは営業と財務観点からターゲティングを行い戦略を練る

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
ISBN 978-4 7981-6754-1 P196~202

<所感>

イベントもウェビナーもトライしたことがありますが、結構集客が大変ですよね。
想定人数に全く達することができず、マーケティング部門だけではどうしようもできず、多忙な営業部門にヘルプを依頼するなんてことがあると思います。

インサイドセールス部門だけに閉じず、マーケティング、インサイドセールス、営業が一緒になって定期的に実施する、など裏側の仕掛けづくりが不可欠だと思います。

ちなみにABMってなんだったかな。と思い検索してみたらわかりやすいサイトを見つけたので参考までに載せておきます。


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