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水道ニュース・埼玉県水道局の国際協力


JICA草の根技術協力事業の概要

埼玉県企業局は、JICAの草の根技術協力事業の一環として、2022年からタイとラオスの水道事業人材育成プロジェクトを実施しています。タイでは、安定かつ安全な水の供給のため、自治体職員の技術向上が重要視されています。また、国内の環境規制の整備に伴い、水道施設の省エネ化が求められています。一方、ラオスでは都市給水率の向上が急務となっており、効率的な水質管理が課題となっています。埼玉県はこれらの課題に対応するため、技術力とノウハウを活かし、両国の持続的な水道事業の能力向上を目指しています。

5日間の研修の内容

タイとラオスからの研修員は、2024年9月2日から9月6日までの5日間、埼玉県内で水道事業に関する研修を受講しました。講義では、日本の水道の歴史を学び、特に1960年代の塩素消毒の普及によって感染症が減少したことがタイの研修員にとって印象的でした。彼らは、自国の水道事業の未来を日本のデータから予測し、改善点を模索する姿勢を強めました。

ラオス研修員の学びと感想

ラオスから参加した研修員は、水質管理に特に興味を持ち、日本での管理方法を学ぶことを切望していました。実際に日本での研修を受けた際には、日本の設備や管理手法に驚きつつも、それらが老朽化することを考慮し、メンテナンスの重要性も理解しました。彼らは日本で得た知識をラオスに持ち帰り、早急に水質管理の改善に取り組む意欲を強く表明しました。

3か国間の協働と報告会

最終日には、タイとラオスの研修員がそれぞれ学んだ内容を共有する報告会が行われました。タイ側は浄水場の運転管理方法に関する動画を制作し、全員で視聴しました。ラオス側にもこの情報を共有し、国際的な協力の可能性について議論が行われました。このような国を超えた意見交換により、互いの技術や経験を尊重しながら学びを深めた5日間でした。

今後の期待

今回の研修を通じて、タイとラオスの研修員は日本の技術や管理手法から多くのことを学びました。それぞれの国で学んだ知識を活かし、水道事業の改善と発展に寄与することが期待されています。今後もこのような研修を通じて、国際的な協力体制が強化され、持続可能な水の供給が実現されることが望まれています。

日本の水道技術は、世界的に見ても高水準、こうした国際協力は誇らしいです。