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北海道・社会福祉法人への補助金交付【棄却】


住民監査請求について、生成AIで内容を要約すると下記のとおりです。

住民の請求内容

住民の請求内容は、寿都町にある社会福祉法人徳美会が提出した令和4年度および令和5年度の老人福祉施設等整備事業の補助金申請書に関するものです。請求人は、北海道が補助金の書類審査において違法または不当な行為を見逃し、2億533万円の公金を支出したと主張しています。

具体的には、徳美会が施設建設に係る意思決定の過程について議事録が存在しないにもかかわらず、その確認を怠って補助金交付決定を行ったこと、施設建設用地が徳美会の自己所有でないにもかかわらず自己所有と認めて補助金交付決定を行ったこと、指名競争入札において高い落札率が見られたにもかかわらず交付決定を行ったこと、寿都町への補助金申請額と北海道への申請額に大きな差があるにもかかわらず交付決定を行ったことを問題視しています。

これらの行為は、北海道補助金等交付規則および社会福祉法人等における施設整備事務取扱要領に反しており、北海道民に多大なる損害を与えたと主張しています。請求人は、これらの違法または不当な行為に対して是正措置を求め、さらに、徳美会に対して令和4年度および令和5年度の北海道補助金2億533万円の全額返還を求めています。また、請求人は、徳美会と寿都町に対して調査確認の実地検査を求めています。

北海道の反論

北海道の担当課、具体的には後志総合振興局と保健福祉部は、請求人の主張に対してそれぞれの立場から意見を述べました。後志総合振興局は、補助金の書類審査過程において理事会議事録による確認を行い、また書類や実地による進捗状況の検査を適切に実施していると主張しました。

敷地(建設用地)の所有についても、自己所有と記載されていたため特段の書類の添付は求めなかったが、後に必要な調査を実施し、一部未取得地があったものの建物用地は自己所有地であることを確認していると述べました。入札手続については、市町村からの要請に基づき指名競争入札を認めており、入札時には職員を立ち会わせていると説明しました。また、補助金の申請額の差異についても、道の交付規則に定める申請書等により財源内訳を確認していると述べました。

保健福祉部も、補助金交付に関する手続きが取扱要領などに基づき適切に行われていると述べ、施設整備の意思決定過程や入札手続についても問題はないと主張しました。監査委員からの質疑に対しても、担当課は施設整備計画の審議や土地所有の確認、指名競争入札の実施について適切に対応していることを説明しました。

事実認定

監査対象となった事実認定において、監査委員は請求人の主張を詳細に検討しました。補助事業の概要として、徳美会が行った老人福祉施設等整備事業について、その補助金申請手続きや事業の進捗状況を確認しました。

具体的には、徳美会が提出した補助金交付申請書に基づき、令和3年から令和6年にかけて行われた一連の手続きが適切であったかどうかが審査されました。議事録に関しては、理事会での審議が行われていたことが確認され、施設整備計画の策定過程が明確に示されていることが確認されました。

土地の取得については、一部未取得地があったものの、建物用地は自己所有地であることが確認され、申請時における自己所有の記載についても大きな問題はないとされました。入札手続についても、指名競争入札が適切に行われ、談合などの不正行為は確認されませんでした。また、補助金申請額の差異についても、最終的な実績報告書に基づく交付額が適正であることが確認されました。これらの事実認定に基づき、請求人の主張する違法または不当な行為は認められませんでした。

監査委員の意見

監査委員は、監査の結果として、請求人の主張する違法または不当な行為が認められなかったことを踏まえ、最終的な判断を下しました。監査委員は、請求人が主張する事実関係について詳細に検討し、関係者からの陳述や実地監査の結果を踏まえて判断を行いました。

その結果、徳美会の補助金申請手続きや事業の進捗状況については、取扱要領や交付規則に基づき適切に行われていることが確認されました。また、土地の取得や入札手続についても、大きな問題はないと認定されました。さらに、補助金の申請額の差異についても、最終的な実績報告書に基づく交付額が適正であることが確認されました。

これらの事実認定に基づき、監査委員は請求人の主張を棄却し、北海道の補助金交付における違法または不当な行為は認められないと結論付けました。一方で、監査委員は一部の申請手続に不備があったことを指摘し、補助事業者に対してより適切な指導を行うよう求める意見を述べました。これにより、今後の補助金交付手続の適正化を図るための改善策を提案しました。

社会福祉法人には、多額の施設整備のための補助金が交付されています。担当課には、指導監査のなされています。社会福祉法人の運営については、下記の書籍が参考となります。社会福祉法人は、社会福祉独自の会計基準があり、この点についても深い理解が求められます。