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南米最高峰アコンカグアに登った話

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2019年1月に登った南米最高峰アコンカグアについて
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2020年6月の記事一覧

アコンカグア8日目:早すぎるサミットプッシュ

2019年1月28日(月) 出発午前2時、サミットプッシュの朝がやってきた。といってもまだ真っ暗なのだが。気温はマイナス15℃くらいだろうか。正確にはわからないが今まで一番寒い。 軽い朝食を食べて、アルゼンチン人で登山経験豊富なDarioと大学教授のDiegoと一緒にC3コレラ、そして6,962mのサミットを目指す。 この日初めて、ダウンジャケットの上にゴアテックスジャケットを着た。これがないと風で凍えてしまう。パンツはいつもの薄手のパタゴニアトレッキングパンツに、モン

アコンカグア7日目:C2高度順応

2019年1月27日(日) 登頂計画今日は休息と高度順応、サミットプッシュするための情報収集をする日にする。 BCで聞いた天気予報だと水曜日からしばらく天候が荒れる。通常の登山ペースで登頂を狙うなら、明日はC3コレラに滞在してその翌朝にサミットプッシュをするのが、理想。 だけど天候がそうはさせてくれない。 黄色いダウンを着ているのが、Dario 去年、アコンカグアを登頂したりアンデス山脈の山々を登っているらしい。背が高く185cmはあっただろうか。 青いダウンを着

アコンカグア6日目:ついにC2ニドへ

2019年1月26日(土) 雪だC1カナダには雪がなくて、水が作れないことが判明した。ちょっと登れば雪があるとかそんな感じでもなく、C2のニド・デ・コンドレス(通称ニド)まで行かないといけないそうだ。 C1からC2のニドまでは3時間、標高は6,000m、今日もテントを畳んで20kg以上のバックパックを背負って、山を登る。 体調は大丈夫そうだ。プロテインのおかげか体が重たいなんてこともない。夜は真っ暗だし、やることもないので、ずっと寝ているせいかもしれない。毎日21時には

アコンカグア5日目:問題発生

2019年1月25日(金) 雪がないBCでの最後の朝を迎えた。そしてC1へ向けて旅立つ前にようやくメディカルチェックを受けることができた。心拍数、血圧、SpO2という血液中の酸素量も問題なかった。 テントを畳んで、すべての荷物を持ってC1のカナダへ移動する。(必要なさそうな食料もあったので、INKAの倉庫に置かせてもらった) 昨日と同じ行程だ。3時間くらいかけてC1まで登っていく。 道を覚えてるわけではないし、完全な一本道というわけでもないけど、昨日よりも安心して登る

アコンカグア4日目:C1カナダ

2019年1月24日(木) 標高4,000m以上の自然現象いよいよBCプラザ・デ・ムーラスを離れるときがきた。 といっても今日は、C1カナダまで荷揚げをして戻ってくる。一人で20kg以上の荷物を背負って登るのは初めてだ。 C1カナダは標高5,000mで、およそ3時間の道のり、下りは1時間30分くらいで行けるだろう。C1で昼ご飯を食べて、ゆっくり順応して日が暮れる前にはBCに帰ってくる、このスケジュールで行くことにする。 誰に教えられたわけでもない、たぶんこうだろうと考

アコンカグア3日目:高度順応

2019年1月23日(水) 青春を山に賭けて昨日、ベースキャンプであるプラザ・デ・ムーラス(4,300m)になんとか到着することができた。 そして、テントを張り1泊した。いよいよここからがアコンカグア本番だ。 今日はオフ日で、体を順応させる日にする。南米には標高が高い都市もたくさんあるから(ラパスとかウユニとか、クスコ)そういったところから来た人たちはすぐに登って行ってしまうが、焦りは禁物だ。 技術が必要なく、登りやすい山と言われているアコンカグアでも毎年、死者を出し

アコンカグア2日目:プラザ・デ・ムーラス

2019年1月22日(火) ベースキャンプを目指すコンフルエンシアのINKAテントで2日目の朝を迎えた。標高は3,400mだが、体調は悪くない。うまく順応できてるはず。 ここからの選択肢は2つ。 順応のためフランシアまで登って、戻ってくるか、 ノーマルルートの8時間の道のりを歩いて、ベースキャンプ(BC)のプラザ・デ・ムーラスまで行くか。 僕はプラザ・デ・ムーラスまで行くことを決めた。標高は4,300m 富士山よりも高く、僕の人生史上一番の標高へ行くことになる。

アコンカグア1日目:登山開始

2019年1月21日(月) (出典:https://inkaexpediciones.com/) 出発の朝 早朝5時ごろに目を覚ます。 メンドーサで過ごす最後の朝だ。 今日は、ペ二テンテスに行って、Pochoという人物に会ってムーラの手配をする。 そのあと登山口のオルコネス(2,900m)まで車で送ってもらって、3時間かけてコンフルエンシア(3,400m)まで歩くという、一気に富士山に登るような初日からハードな日程だ。 メンドーサからペ二テンテスまで行くバスは2便

アコンカグア0日目:ワインの街メンドーサ

2019年1月19日(土) Malbecワインの街へ 夜のフライトでブエノスアイレスの街を後にして、僕はワインの街メンドーサに旅立った。 フライト時間は2時間、バスだと16時間かかる道のりなので飛行機で移動することにした。 アルゼンチンのバスは高い。飛行機のチケットと値段がそんなに変わらないので迷わず飛行機で向かうことにした。 利用した航空会社は、Norwegian Air ノルウェーの会社、、だよね? なぜアルゼンチンの国内線を飛んでいるかは謎だが、こういうことが

アコンカグア登山にかかった費用公開

アコンカグアに挑戦するにあたって、1からすべての登山道具を揃えました。 出発3時間前のパッキングの様子はこちら。 登山にかかった費用を公開します。 入山料 ハイシーズン、ローシーズンで若干、値段が変わりますが、804USDで20日間の滞在が可能でした。 INKAベースキャンプ使用料 ベースキャンプとなるプラザ・デ・ムーラスのトイレ利用や水、お湯を自由に利用できます。 あとは1泊目のコンフルエンシアでの宿泊料、夕食、朝食、行きのムーラ利用料が含まれます。 山岳保