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ゴリラが選ぶマーダーミステリーのオンラインシナリオ10選

皆さん、マーダーミステリー楽しんでいますか?

自分はめちゃくちゃ楽しんでおり、マーダーミステリーのシナリオ通過本数は気が付けば200本近くになろうとしています。

そんな折、Twitterで「マーダーミステリーシナリオ十選」というタグを見つけました。

ただ、単純にタイトルを挙げるだけではなく、「なぜそのシナリオがオススメなのか? どういう人にオススメなのか?」という点を説明した方が良いかと思ったので、個人的にオススメの作品を以下に詳しく紹介したいと思います!

なお、筆者はゴリラなので、好きな作品の傾向として「推理や駆け引きなど、やりごたえのある作品」「わちゃわちゃ騒げる作品」であることを予めお伝え致します。

また、レビューを見た後でも作品を十全に楽しんで頂けるよう、極力ネタバレは含まないように説明はしていますが、作品の傾向(情緒的であるとか、対立構造の有無等)を知ること自体もネタバレだと気にする方はお気をつけください。

では、以下のとおり作品を紹介していきたいと思います。

■あらゆる人にオススメの作品
 ・ピアノソナタ解放
 ・Call of Diamond
 ・ブラックナイトスレイヴ
 ・クロックワークナイト

■ゲーム性が高い作品をプレイしたい人におすすめ
 ・デモンズボックス
 ・30 mins detective
 
■濃厚な物語体験をしたい人におすすめ
 ・おにさがし
 ・名探偵は四人もいらない

■一風変わった作品をプレイしたい人におすすめ
 ・みんなだいすき! どうぶつらんど!
 ・ドクドグラ

■最後にオススメしたい作品
 ・異世界転生者になろう!

あらゆる人にオススメの作品

■ピアノソナタ解放

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孤島の洋館で発生する天才音楽家の殺人事件というオーソドックスな作品。

キャラクター設定、推理難易度、キャラクター間の駆け引きがバランスが取れており、王道かつ全てが高品質であるため、とにかく純粋に質が高い。

初心者に対しても、上級者に対しても、ロールプレイしたい人に対しても、あらゆるプレイヤーの満足度を満たすことができる。

何より、作品に込める作者の方の熱量が凄まじく、細部までの拘りが随所に見て取れるため、キャラクターイラストも作者様が書かれたものであ、ストーリー、デザイン、キャラクター、推理全てに統一感がとれており非常に美しい

ぱっと見の印象では地味なシナリオという印象を抱くかもしれませんが、奇をてらわずとも面白いものは面白い、研ぎ澄まされた日本刀のような作品となっております。

プレイの際には、ぜひともおしゃれなピアノの旋律をBGMにプレイして欲しい作品でもあります。

■Call of Diamond

https://swandive.net/story/codi/

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CIAのエージェントとなり、作戦を遂行するという作品。

SWAN DIVE様の公演作品ということもあり、オンライン作品の中でも全体的に高品質の作りとなっており、プロのGMが説明や進行を丁寧に説明してくれるため、オンラインでありながらまるでオフラインの店舗公演のようなリッチな体験が可能。

「物語」「推理」「駆け引き」「ロールプレイ」いずれも高い水準でまとまっており、本来であれば複雑な設定や駆け引きを、適宜GMが補佐してくれるため、凝った設定やることの複雑さに対して、プレイヤーの負荷は驚くほど少ない。

強いてこの作品の懸念点を挙げるとすれば、安価にプレイ可能なオンライン作品の中では、店舗公演相当の費用が発生するため、単純に費用の面から敬遠するプレイヤーもいるかもしれない、という点くらい。(逆に言えば、金額面を気にしないプレイヤーであればデメリットはほぼ無い)

小難しい単語が並んでいるため敷居が高い印象を受けるが、リアルの専門知識は必要なく、プレイしているうちに難しい用語にも自然と馴染んでくるため、身構える必要は無い。初心者から上級者まであらゆるプレイヤーが楽しめる作りになっているため、ぜひプレイしてみて欲しい一作。

■ブラックナイトスレイヴ

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マーダーミステリー初期から存在する作品。
ブラック企業の社員になって殺人事件の調査をする、クローズ型(カードが存在しない)作品。

この作品は非常に「わいわいがやがやできる」構成となっており、「営業」や「新人」といった会社の役職の”あるある”ネタが凝縮されているため、実際の仕事で溜まった鬱憤が吐き出され、ロールプレイなのかプレイヤーの本音なのか、カオスになりながらの激しい議論となりがち。

気心の知れた仲間とプレイすると、本来、マーダーミステリーではマナー違反とされている、人格否定、揚げ足取り、発言の遮り、セクハラパワハラすら許される空気があり、何度かGMをしていますが、とても表に出せない酷い議論になった回もありました。
(※当然ですが、こういった議論は気心知れた仲間でプレイする大前提です!! マーダーミステリーはマナー良く楽しみましょう!!!)

…酷い議論はさておきHOの構成や推理は比較的シンプルな構成となっており、初心者の人でもすんなりと入り込める、プレイヤーに易しい設計となっています。そのため、はじめてのマーダーミステリーの入り口としてもオススメできる作品となっております。

初心者の人は、マーダーミステリーというゲームのエッセンスを感じつつ議論を楽しめる熟練者も仲間内でゲラゲラ笑いながらロールプレイに興じることで楽しめる、初期の作品ながら非常に懐の広い、良シナリオです。

■クロックワークナイト

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「クロックワークナイト」は、オススメの二人用(GMを入れると三人用)のマーダーミステリーです。

タイトルイラストの時点でいい感じの雰囲気を感じられると思いますが、この雰囲気にビビっときた方はぜひプレイしてみてください。独特の世界観やキャラクター設定は、童話やディズニー映画の世界の中に入ったかのような物語体験ができることでしょう。

物語だけではなく推理面についてもかなり凝っており、十分に楽しめるだけの謎と驚きが用意されています。

世界観、推理、シナリオすべてがコンパクトにうまくまとまっており、一本の短編映画を見たかのような満足感を得ることができる一作。

「上級者向け」「少し変わったマーダーミステリー」と、少し身構えてしまう作品説明ですが、マーダーミステリー初心者の人にもオススメできます。

ゲーム性が高い作品をプレイしたい人におすすめ

■デモンズボックス

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箱型の部屋を舞台にした、独特の世界観のゲーム。

特筆すべきはユドナリウムのルームが実際に「箱」型になっており、ユドナリウムの限界に挑む勢いでルームの作りが非常に凝った形となっている事。

とても凝ったルームに度肝を抜かれる一方で、このシナリオの一番の懸念点は、このユドナリウムのルームの負荷にPCが耐えられるかという点スマホでのプレイはほぼ不可能で、性能が低いPCでもプレイが難しい。PCでもブラウザ依存でバグが発生したりするため、冗談のようだがマジでこのルーム問題が一番の懸念点。

箱型のルームは見かけだけではなく、そのルームの作りもゲーム性やシナリオとうまくかみ合っており、プレイヤーをびっくりどっきりさせる仕掛けが随所に散らされている。

「世界観」「ギミック」「駆け引き」について非常に練りこまれている上、うまく融合しており、総合的なゲーム性は他のマーダーミステリーと比べて頭二つくらい抜けている印象。

懸念点としては、冒頭で述べた、ルームの負荷によるプレイヤーのマシンスペックの問題と、ゲーム性の高さゆえに、システム的にもシナリオ的にもプレイヤーに与える負荷が高いシナリオとなっているため、ある程度マーダーミステリーに慣れており(10作以上の経験が目安)、駆け引きに楽しみを見いだせるプレイヤーに経験して頂くことがお勧め。

30 mins detective

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タイトルが示す通り、「30分で終わる1人用マダミス」(実際にはGM必須であるため2人)という非常に独特なシステムであり、実際、説明を含めても1時間もかからないためさくっとプレイ可能な作品。

既存の枠にあてはまらない、マダミスの新たな可能性を感じさせる。

30分で終わるという点は、ともすれば物足りなさを感じるかもしれないが、そこを補うように「事件解決までのタイムアタック」という概念が存在しているため、仮にさくっと終わってしまっても、プレイヤーとしては「してやったり」という感覚を覚えるため、短い時間でも満足度は高い

コンパクトながらも、マーダーミステリーとしての疑心暗鬼、推理面はしっかりと作りこまれており、しっかりと楽しめるようになっている。

この作品は、クリアタイムという定量的な数値が計れるため、一種の「マダミス推理力測定」としても使うことができる、推理力に自信のあるプレイヤーはぜひ挑戦してみてください。

筆者は17分でクリアしました。最速は14分クリアとのこと。


■濃厚な物語体験をしたい人におすすめ

・おにさがし

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「エイダ」で有名な、いとはきさんの最新作。

前評判と違わぬ完成度の高いマーダーミステリーであり、美麗なキャラクターイラスト最大級(読み込み時間1時間超)のHO情緒的なシナリオ初心者から上級者まで楽しめる推理と、文句の付け所がない、近年のマーダーミステリーを代表する一作であると思います。

個人的な感覚で言うと、ボリュームアップした「エイダ」であり、あるいは演出面が強化された「マーダーミステリーゲーム」。すなわち、いままでのいとはきさん作品の長所を組み合わせて作られた作品であると感じました。

敢えて懸念点を上げるとすると、作者も公言していることですが

今作は推理をしつつも、ロールプレイを楽しむことを考えて作っております。ハンドアウトの読込時間は非常に長く設定していることから、各自で事前にキャラクターを選択し、念入りに読込をしてから世界観に入り込むことを強く推奨しております。

と予め注意がされており、「物語体験」「ロールプレイ」に比重が大きく置かれています。そのため、ロールプレイやキャラに感情移入するのが苦手な人は、作品を十分に楽しめない可能性があります。

また、HOの量も長く、約1時間かけての事前読み込みを必須としていることと、プレイ時間自体も相当長い(約6時間)ため、じっくりと腰を据えてプレイすることが求められます。

それらの懸念点の裏返しとして、非常に濃厚な物語体験を楽しめるため、ビジュアルや設定に興味を惹かれ、ロールプレイが好きな人は大満足できる作品であることは間違いないです。

■名探偵は四人もいらない

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最近流行りの(?)ペアマダミス。

ペアマダミスは、ペアを組む相手によって面白さが変動するのですが、当然、ペアを組むくらいだから仲が良いプレイヤー同士で組むに決まっているので、自ずと面白くなるに決まっている、ズルい構造ですね。

このシナリオは、キャラクターのイラストが可愛く、特徴的なのが非常にGOOD。それぞれのペアごとに特色のある関係性が作られるため、自チームのみならず、他チームのかけあいも見ていてとにかく楽しい

強いて懸念点を挙げると、ビジュアルを含めた作品全体の雰囲気がアニメのようなポップなイメージであり、キャラクター、特にペア間での掛け合いが作品の楽しさを決める要因となるため、純粋に推理や点数獲得のみを目的とするとミスマッチを起こす可能性があります。

作品の雰囲気を受け入れ、気兼ねなくワイガヤできるペアでプレイすると最高に楽しめると思います。


一風変わった作品をしたい人におすすめ

■みんなだいすき! どうぶつらんど!

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「Murder Mystery Space」という、サイト上でプレイ可能なマーダーミステリー。かわいいどうぶつたちがじけんをかいけつします。

MuderMysterySpaceさんは、サイト上でプレイ可能という独特なインターフェースで、作品はいずれも独自のテーマや世界観があり、非常に面白いため、この作品に限らずどの作品もオススメです。(サイトでは20作品以上が無料で掲載されています!

一連の作品に通じて言えることなのですが、こちらのサイトの作品はすべて「後味の悪さ」が特徴となっています。作品によって差異はありますが、いずれの作品も、どこか喉に小骨が引っかかるような、もやもや感を感じることが多いです。また、シナリオ進行中も嫌悪感を感じるような描写や展開も多々あり、作者にこちらの心の闇を覗かれているような、不安な気持ちになりながらプレイする作品が多いです。

…ですが、刃は鋭く、尖っているほど威力が増すのが道理。この「後味の悪さ」が好きな人にはとことん刺さる形となります。

こちらの「みんなだいすき!どうぶつらんど!」はGM不要の一人用の作品であるため、どんな作風なのか気になる方は一度プレイしてみることをお勧めします。

MurderMysterySpaceさんは「奇妙で可笑しな勇者様一行」「村人ジャッジメント」「悪意の証明」「未来ループ ~桜回帰~」なども非常に面白く、GMレスで出来るため個人的なイチオシの作者様です。

■ドクドグラ

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「精神崩壊マーダーミステリー」
「この謎は狂人にしか解けない」
「何が起きても許せる方向け」

と、おおよそ不穏な言葉が続く作品。

その宣伝文句に偽りはなく、内容を一言で言えば「とても酷い(誉め言葉)」作品となっております。
精神病棟を舞台に、精神病患者がプレイヤーであり、エロ、グロ、猟奇、異常思考、理不尽な結末、その他あらゆる非倫理的な題材を受け入れる覚悟が必要です。

これだけ言うと、とんでもない作品に聞こえるかもしれませんが、
マーダーミステリーとしての「推理」「ロールプレイ」「駆け引き」「物語体験」という点については驚くほどしっかりと骨格が作られており、ゲーム性は全く崩壊していません

そのため、作品の前提事項にある数々の注意事項を乗り越えてプレイすると
、この作品でしか味わえない、唯一無二の面白さ
を味わうことができます。

例えるならドリアンのように、一見するとものすごくヤバそうだが、食べてみるとその実とても美味しいという作品です。(※筆者はドリアンを食べたことはありませんが…)

実際、筆者の個人的な好みでは、この作品は一番好きな作品かもしれません。作中に出てくる「とあるギミック」はおそらく今後あらゆるマーダーミステリーでもあり得ない、この作品ならではの唯一無二のギミックであり、ぜひともマーダーミステリープレイヤーに体験してみて欲しい。

■最後にオススメする作品

異世界転生者になろう!

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最後にオススメしたいのは、筆者が作成したマーダーミステリー
「異世界転生者になろう!」
です!

あっ! 待って! 帰らないで!!
せっかくだから最後の最後に自分の作品の自薦を許してください!!

この「異世界転生者になろう!」は、タイトル通り「異世界転生」を題材にしたマーダーミステリーですが、筆者が経験してきたマーダーミステリーのシナリオの良い所取りのような構造になっており、情報量や駆け引きも多くマーダーミステリーをある程度経験した人向けの作品となっています。

作品の特徴としては、転生モノにつきものの「チート」な能力

PC1キャラ紹介 主人公

キャラクターの一人である「主人公」の能力は、「対象の人物が白か黒かを判定する」能力となっており、疑わしい人物をこれで見れば、犯人か善人かを判別できます。わあ便利!

その他にも「凶器を調べると、指紋検査等をしなくとも誰がその凶器を使ったか」が分かるスキルや「犯人が誰かを知ることができるスキル」など、「もう誰か一人でもいれば事件解決するじゃん…」というキャラクター達のオンパレード。

一見推理ゲームが成立しないように見えますが、そこはしっかり、チートなキャラクター達でも成立するようにシナリオはつくられています。

折角の異世界を舞台にしているので、臨場感を高めるためにユドナリウムも凝った盤面にしています。ユドナリウムの限界に挑んだ色々な仕掛けが盤面に施されているので、それもぜひ見てみてください!

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舞台となる異世界の城。頑張ってユドナリウムの3Dでお城を建てました。

作品の傾向としては、今回ご紹介した作品の中では「ゲーム性が高い作品」にカテゴライズされ、事件の推理に加え、スキルによる応酬や、密談での駆け引きを重視したつくりとなっており、ボリューム満点の体験をお約束致します!

実際にプレイされたプレイヤーの方からも、以下のように高い評価の感想頂いております!(プレイ頂いた皆様、ありがとうございます!)

プレイしてみたい! という方は、以下のいずれかの方法でプレイすることが可能です!

■公認GM:パクチー長瀬様(Pax Seven)
https://twitter.com/pax_seven

■作者GM
立卓数に限りはありますが、Twitter(@yasu_mystery)で直接ご相談頂ければ作者GMで実施致します。

■店舗開催:クインズワルツ様で開催予定(準備中)
https://www.queenswaltz.jp/

…という訳で、最後はダイレクトマーケティングになってしまいましたが、「異世界転生者になろう!」を含め、今回紹介させて頂いた作品はどれもプレイして損はない良作ばかりです!

ぜひ参考にして頂き、よりよいマダミスライフをお送りください!










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