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MLBがロックアウト突入


どうも、ヤスです。12/1に現行の労使協定が失効したため、MLBが26年ぶりにロックアウトへ突入しました。しかし、ロックアウトって何? 突入するとどうなる? と疑問を持つ人もいるかと思います。今回は、私も整理する意味で何が起こるのかについて書いていきます。


ロックアウトで何が起こる?



一般的には、ロックアウトとは雇用者側が作業所を閉鎖することです。



では、MLBにおいては何が起きるのでしょうか?




① 一切のトランザクションが停止する


FA、トレード等の交渉が一切行われなくなります。つまり、この期間に移籍は起こらなくなります。ただし、40人枠に入っていないマイナー選手に関してはその限りではありません。

これはポスティングにおいても例外ではなく、広島東洋カープからポスティングされた鈴木誠也の交渉においても大きな影響を及ぼすことになります。


② 球団施設が封鎖される


選手が球団施設でトレーニング、あるいは怪我のリハビリをすることがありますが、施設が封鎖されるためそれが出来なくなります。


③ 球団関係者の選手への接触が出来なくなる


球団関係者は選手について話すことを禁じられます。記者がGMにFAやトレードについての取材をしたくても、話すことができないため、本当に何もニュースがなくなることが予想されます。また、コーチやスタッフといった球団側の人間が選手に接することも禁じられます。


④ 公式サイト等から現役選手の写真、動画、記事の一切が消滅する

これは私も実際ロックアウトに突入してから知りましたが、公式等の選手画像が消滅し、球場の背景に変わったりしています。また、スタッツ等のサムネイルのような小さい選手画像も使えないようで、まるで某推理漫画に出てきそうな黒人間のように差し替えられています。




写真の肖像権は球団側が有しているから、という話だと思いますが、ここまでするのか……と正直唖然としてしまいました。異常事態ですね。


追記:選手の肖像権は選手会が有しているようです。MLBは普段許諾を得て使っているという立場だから、今回このような事態になったようです。私も知りませんでした。

“At the core of MLBPI’s business today, it brings to market products and services featuring the publicity rights (name/image/likeness) of our Players. “

ロックアウトの解消はいつになる?



ESPNの記者であるジェフ・パッサンは2/1としています。MLBではバッテリーが先にキャンプインしてシーズンの準備を始めますが、それがだいたい2月中旬です。2/1に解消するとして、ST前にFAやトレードといったトランザクションを行う余裕を考えると、妥当なラインだと思われます。選手、オーナー双方ともSTの開始に影響が出るようなことは絶対避けたいので、このあたりまでがデッドラインと考えておいて良いでしょう。



コミッショナーのロブ・マンフレッドはベースボールファンへ、とした手紙を出しましたが、これがファンへ向けたものであるなら、冒涜でしかないような文でした。ファンへの釈明というより、選手会の姿勢への批判のほうが目立ちます。



一方、こちらは選手会の声明です。

今季フィリーズでプレーしたアンドルー・マカッチェンはMLB側の姿勢を風刺するようなツイートをしています。


どちらも同じようにお互いをなじっており、これだけでも溝の深さが伝わってきますね。果たして無事に合意できるのでしょうか……不安しかありません。



ロックアウトに突入してしまったMLB。しばらくなんのニュースもなくなるため、オフの楽しみが削がれてしまいました。シーズン開始に影響が出ないよう、我々はただ交渉の行方を見守ることしかできません。