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さらばセミエン


どうも、ヤスです。


ブルージェイズからFAになっていたマーカス・セミエンがチームを去ります。テキサス・レンジャーズと7年総額1億7500万ドルで契約合意とのこと。


契約についての雑感


ブルージェイズのFA史上最高額の契約はジョージ・スプリンガーの6年1億5000万ドルということは以前のnoteで触れたのですが、セミエンの新契約はこれを上回りました。この契約を他チームに出されては流出もやむなしという感じでしょう。


年平均にすると2500万ドルというのはともかく、31歳の彼に7年という長期契約はかなりリスキーに思えます。これではブルージェイズでは抱えるのが難しいです。他に大型契約を抱えていないレンジャーズだからこそ出せた契約なのではないでしょうか。


なお、レンジャーズはさらに市場の大物SSを加えるつもりがあるようで、コリー・シーガートレバー・ストーリーの名前が挙がっているとのこと。オフの主役に躍り出そうな様相です。


セミエンの置き土産


セミエンはブルージェイズからクオリファイング・オファーを受けそれを拒否していたため、レンジャーズは来年のドラフト指名権を失い、ブルージェイズは指名権がひとつ増えました。これが置き土産のひとつ。


もうひとつは若手選手たちに与えた影響の大きさです。ボー・ビシェットは特に彼を慕っていて、「すべてを教わった」と発言するほどでした。

サンティアゴ・エスピナルもセミエンの薫陶を受けたひとりで、ビシェットと共にセミエンの横についてよく練習していたそうです。

That’s never more evident than on the second leg of a west coast road trip during the dog days of summer, as the Blue Jays completed a run of 25 games in 24 days on Sunday. Even as the club held optional batting practices prior to each game with the Seattle Mariners, Semien was still among the first on the field for early work throughout a hot, hazy weekend. And Bo Bichette and Santiago Espinal, young infielders still establishing themselves in the majors, were right there with him.

MVP投票で3位に入り、2Bで45HRを放つという歴史的なシーズンを過ごした成績面もさることながら、こうした他の選手への影響力、寡黙ながらハードにプレーするスタイル、162試合全てに出場した頑強な体、あらゆる点で今年のセミエンには文句のつけようがありませんでした。彼と共にポストシーズンに進めなかったことだけが唯一の心残りです。


たった1年という期間でしたが、ブルージェイズファンとして見てきたおかげで彼という選手を深く知ることができてとても良かったと思っています。スポットライトを浴びたがる選手ではなく、寡黙なタイプでしたが、残した印象は鮮烈でした。これからもそれは忘れないと思います。


来年からは敵チームですが、同地区への移籍ではなくて心からよかったと思いました。ブルージェイズファンとしてではなく、いちファンとして、彼のプレーぶりを見守っていきたいです。


最後に、今年最も衝撃的な一発だった古巣アスレチックス戦での大逆転サヨナラホームランをどうぞ。今年これ以上に興奮した瞬間はありませんでした。(8:15〜あたりからご覧ください)


さらば、そしてありがとう、セミエン。

(photo by @Bluejays)