22/12/10 身内アカデミー賞

さすがに町にも年の瀬の空気が漂ってきましたね。
僕は寒いのが苦手なので冬は12月だけでいい(1月2月はなくてもいい)と思っている者なのですが、逆に言うと12月は残してもいいかなと思っています。
秋が深まって冬になっていくおもむき、昼間のどこかぼうっとした空気、夜のきんと引き締まった冷たさ、このへんは好きです。このへんは12月だけあれば大体満喫できるので1月2月はなくてもいいです。多分夏が好きじゃない人からは8月がこんな感じで、なくってもいいと思われてるんだろうな…。


「このミステリーがすごい!2023年版」を読みました。荒木飛呂彦先生のインタビューが載っていたのですが、とてもよかったです!

インタビュー中で荒木先生が「いいミステリーは文章です」とおっしゃっててめちゃくちゃ頷いてしまいましたね。荒木先生がこうおっしゃって下さるの、嬉しいなあ。

そして荒木先生、「短編ミステリいいよね」の例でヘミングウェイの「殺し屋」を挙げるんですよ。ミステリ読みとして体幹が太すぎる。
僕は確か創元推理文庫の『世界推理短編傑作集』で読んだと記憶しているのですが、スティール・ボール・ランのタトゥーユー!を使う11人の男達を見たときにこの「殺し屋」のことを思い出したんですよね。もしかしたら荒木先生の中でのルーツもここだったのかもしれません。


夜、不定期にウォッチパーティーで一緒に映画を見る友人グループで映画納めしました。今夜見たのはアマプラに来ていた「シン・ウルトラマン」。おもしろかったですね!でもシン・ゴジラと比べるとシンゴジの方が好きかな。概ね世間の評判通り、Wikipediaの「シン・ウルトラマン」の項目に載ってる評価欄の内容と大体同じ感想です。

それにしても「シン・ゴジラ」のときも思いましたが、庵野監督は本当に「嫌」という感情を呼び起こすのがうまいですね。「シン・ゴジラ」は他国が日本に対して核兵器を使うことをほのめかすシーンを見てすごく「嫌!」という気持ちになったんですが、このへん本当に嫌なところを巧みに突くんですよね。嫌悪感のためだけの表現でなく物語中において説得力のある流れとして絶妙に「嫌」と思わせる。映像でストレスを与えるのでなくこういうほのめかしでストレスを与えるのは上品な演出だなあと思います。

そしてこのメンツで今年見た映画を対象に身内アカデミー賞を決めました!こういうの大好きやねん。
そしてゴールデンラズベリー賞も決めました。

ゴールデンラズベリー賞(ゴールデンラズベリーしょう、英: Golden Raspberry Award)は、アメリカの映画賞。毎年、アカデミー賞授賞式の前夜に「最低」の映画を選んで表彰するもので、ラジー賞(Razzies)とも呼ばれている。

Wikipedia「ゴールデンラズベリー賞」

作品賞・監督賞・男優賞・女優賞の4部門について各メンバーが評価して"せーの"で出し合いました。

まあ当然具体的な選考についてここには書けないんですが、ゴールデンラズベリー賞の作品賞・監督賞・男優賞については審査員が満場一致したことだけ書き残しておきます。