プチ起業ママのしごとづくり研究会〜その①どんな商品にするか
私が専属講師として運営に関わっている起業ママのビジネスコミュニティ、
しごとづくり研究会 では、商品やサービスを決定するとき、4つの工程で考えます。
①どんな商品(作品・メニュー)を
②どこで
③いくらで売るか/誰に売るか
④どうやって知ってもらうか
その①どんな商品にするか
伝えたいことは、女性のためのプチ起業〜小さなお店の収益モデルで書いていることに尽きます。
忙しいばかりで、利益が出ないようなことにならないように、
集客商品/定番商品/収益商品など、
3つくらいの価格帯の商品(作品)を用意しておくことが大切。
下記は、私が実際に運営していたお店の商品構成…
事例にも書いたような、最初の頃は自信もないし、とかく価格を抑えがち。
でもそれって、利益が出ないばかりか、ビジネスとして続けることも難しい。
だから、戦略的に集客商品として価格を抑えたり、
利益率の低いものがあってもいいのだけれど、
続けていく原資になるような、利益のとれるもの、
他では買えないようなものをいつくか用意しておくのが続ける秘訣。
* * *
小さなお店の事例紹介〜カフェ/セラピスト/アーティスト
ここからは実際の事例をいくつか紹介していきます。
まずは、うまくいかなかった事例。
1:田舎のオサレカフェ
自分と家族で運営する、ランチ〜カフェを中心にしたお店。
お店の雰囲気など空間作りはとてもいい。
ただ、もともと集客が見込めない場所で、営業日も少なく、
家賃が安いにしろ、ランチ客だけでは回らなくなった。
集客商品として、ドリンクやスイーツ、定番商品としてランチ、
という想定だったんだろうけれど、思うように数が出ず、閉店。
途中から、空いてる時間や空間の活用として、
講座として貸すレンタルスペースや雑貨の販売を試みたけれど、
レンタルとしての仕組みを構築出来ず断念。
こちらの事例としては、そもそも利益商品が不在だったことと、
集客商品の低単価のものに、思わず手が取られる、
といったオペレーション上の問題もあった。
以前手伝っていた、友人のカフェでは、
集客商品に仕入れのパンとお菓子、ドリンク、
定番商品にスイーツとランチ、可愛い雑貨
利益商品として、化粧品や古着などを揃えていた。
立地や店主1人で回す環境など、どちらも大差はないけれど、
こちらは割とうまくやっていた。
私が手伝ったのは、集客商品のパンの仕入れ先の紹介と、
利益商品としての化粧品の卸。
店主が元々、センスよい雑貨を集めるのが得意な人だったけれど、
雑貨は回転しにくいので、消耗品としての仕入れアイテム(パンや化粧品)を提案した。
お店の利益商品は、サービスや施術ではなく、物販であることも多い、
と、知人のエステサロン経営者から聞いた。
化粧品が無くなったタイミングで、また施術(フェイシャルエステやマッサージ)を受けるらしい。
私の通う小さな美容院でも、化粧品やヘナなどのヘアケア販売に力を入れている。
集客商品が低単価なのに、すごく手間や時間が取られる割に、数が出ない、ということになっているならば、本末転倒なので、
広告宣伝費として割り切るということで、
頑張って質の良いサービスを提供するのも一つだけれど、
何かしらの物販は取り入れると、集客にしろ利益にしろ、
少なからずの貢献をしてくれる。
2:イベントでのセラピーとお菓子販売
これは私が実際にやっていたことなのだけれども、ネタばらし。
占い師が一堂に会する癒しのイベントでの出展内容について。
集客商品として、カラダにいいお菓子、定番商品として、占いの鑑定(イベント特別価格)、利益商品として講座の案内、を用意した。
集客商品として、オーガニック/グルテンフリー/ビーガン/輸入モノ、
といったような非日常感溢れるお菓子をセレクトした。
結果、飛ぶように売れ、バックパックいっぱいのお菓子が、
帰る頃には空になったほど。
なんなら、本業の定番商品、占い鑑定を超えるほどの売上に!
こういうイベントでよくある集客商品としては、
1コインなど、すごい低価格でサービスを提供すること。
それはそれで、広告として割り切れるならばいいのだけれど、
そのイベントにおいては、どんどん価格競争になっていっている感もあったので、価格で勝負するくらいなら、違う勝負、
物販やその他の宣伝に使った方が有効な気がする。
ここで、物販のセレクトなのだけれども、
なんでもいいわけではなく、本業の世界観を壊さないモノ、
親和性の高いモノを厳選する。
先のセラピスト、癒し系のイベントでいうならば、自作のアクセサリーやパワーストーンなどお清めグッズなど。
モノによっては、化粧品などもありかも。
私が今回お菓子を選んだのは、オーガニックフードが専門領域だということに加えて、競合がいないと思ったから。
癒し系のイベントの出展者の9割方は、セラピーや鑑定、マッサージなどの施術など、いわゆる無形のサービス。飲食ブースはほとんどない。
近くにコンビニや飲食店はたくさんあるけれど、お客さんがいつ来るか分からないイベント出展では、ブースを長時間離れるのには気が引ける。
手軽に済ませられる間食はニーズがある。(他に売ってないし)
なおかつ、非日常的なお菓子、カラダにもいい、となれば、
少々高価でも売れる。
でも、そこは高価だからこそ、セレクトは厳選した。
利幅の高いモノだけを揃えると、ビーガンや動物性不使用ではなくなる、ので、そういうのはなくなく排除した。
私自身、アレルギー体質でカラダにいいかどうかの目利きは人より自信がある。
加えてライターとして、いろんな情報発信もしているので、自分のポリシーに合うモノ、そして当たり前だけれども、美味しいと思ったモノ、に絞った。
ただ、このセレクトは、癒し系だからピッタリきたけれど、
お祭りや大きなイベントなど、いろんな属性の人がいる場所では、通用しない。
癒しを求める人≒何らかの思想やこだわりのある人
だからこそ、こだわりのお菓子がハマった。
あと、こだわりのお菓子がいけそうかな、と思っているのは、
ハンドメイドや雑貨などが集まるマーケットで、飲食店の出展が少ないイベント。
もう先にネタばらししているけれども、飲食が少ない場所にフードを売れば、競合が少なく、勝負しなくてもいい。
※自作のお菓子の販売は、製造場所の許可など法律がちゃんとあるので、ご注意ください。
3:アーティストの楽器販売
こちらは私の知り合いの実例。
すごく才能溢れる作品が数多くあるのに、ネットでは探しにくいし、買いにくい。
「欲しい商品があればメールを…」というような販売形態では、今どき多分に機会損失が起こる。
だって世の中はモノで溢れかえっているから、
買う理由、欲しい理由が、そんなに強くないので、ちょっとでもめんどくさければ、買うのを諦めてしまう。
これは、私が前職の会社でも経験したこと。EC事業部にいて、会社はオンラインの販売で急成長していたので、すごく学ぶところは多かった。
個人でも使える、無料で便利なツールがたくさん溢れている時代。
たくさんの情報の中、奇跡的に見つけてもらったのなら、
せめてお買い物についての、相手の負担が最小限になるよう、
おもてなししたいところ。
このハナシはツールの紹介と共に ②どこで の回で詳しく書きます。
さて、作品が埋もれているアーティスト、こちらも
集客商品/定番商品/収益商品などに分けて考えてもらう。
ここでアーティストあるあるなのだけれども、
こういうお金にしよう!というハナシをすると、自分はお金のために創作してない!みたいなハナシになるのがややこしいところ。
いえ、そういうことではなくて。一応私もアーティストですし、その気持ち、分かりますが…。と説明の時間が必要。
アーティストはどうしても、①の作品作りでチカラが尽きがち。
でも、同じくらい②③④も大切。
どういう人に、いくらで、どのタイミングで届けることが、あなたの作品にとってベストなんですか?というのを決めないと、その創作を続ける資源は永遠に入って来ないんですよ!とある意味説得し、納得してもらう。
①どんな商品(作品・メニュー)を
②どこで
③いくらで売るか/誰に売るか
④どうやって知ってもらうか
この方の場合、低単価で量産が可能なモノが集客商品、
定番商品としてはオリジナルアート作品、
収益商品としてはオーダーやワークショップ、高単価な楽器制作…などなど、何となくの、商品群はあった。
だけれども、それぞれの導線が繋がっていない。
つまりは、新規客ばかりで、集客商品から入ってきた人が定番商品や収益商品へ繋がっていない。
まず提案したことが、
「全ての既存の商品をオンラインで、1クリックで注文に飛べる状態にしましょう。」
と、オンラインショップのツールを伝え、商品登録をしてもらうことに。
そして、その次に、
「可能な限り、デジタルコンテンツに出来るものはしましょう。」
と、工数の削減と販売の自動化が出来るよう、こちらは鋭意準備中。
私自身が音楽をiTunesやその他Spotifyなどの定額配信サービスに登録して、音楽を全世界に配信しているため、そんなに多くは無いけれど、幾らかの収入にはなっている。
そういう、勝手に、自動に、っていうのは、本当にサイコーなことだから、可能な限りのデジタルコンテンツ、自動化というのは、これからの時代のアーティストには、マストだと思う。
そして、先のアーティスト、定番商品までの登録にチカラ尽きたため、
私が高単価な楽器の作品、収益商品の登録を代理で行う。
本人には、それを登録する重要性がイマイチ響いていないから、渋々引き受けることに。
だって、桁が違う作品があれば、その他の作品が何だかお得に見える、というような効果もあるし、
何より、そんなの作れんだ!という、目に見えないからこそ伝えにくい、ネット上での信頼感もUPする。
結果、その商品が売れたので、登録への必要性を認識したそう。
これだけ、ツールが発展したんだから、プロモーションも販売も管理も、
アーティストが自作自演出来る時代。
それでも、あまりに苦手な人たちに対しては、サポートするメニューを用意してみようか、とも思う今日この頃。
そういうのご希望の方は、ご相談ください。
いつも応援ありがとうございます♡