カットインの成功要因について

カットインについてかれこれ3年くらい考えている。
最近は殊更その時間が増えた。何故かって、毎日ボールトレーニングとインターバルトレーニングする生活で体を酷使する生活をした結果、膝を故障したから。幸いにして重症じゃない。でも休むの大事。だからそういう時は頭を使ってトレーニングするのである。

この記事を書く前はカットインの分類について書こうと思っていた。ボールを内側に動かすと言うと単純だけど、詳細な部分は人により違っていて、それらを比較してどれが上手くいきやすいのかを考えようかな、と。
だけど、カットインが成功するのってもっと単純な要素が大きいんじゃないかって、心がむずむずした。身体の向きとか、体の動かし方じゃなくてもっと単純な何か。
例えば人の3倍の速さで動けるシュザムみたいな人がフットサルに参戦したら、カットインだけじゃなくドリブルの成功率は100%。これくらいの単純さ。車を使いたい人は沢山いるけど、それがどうして動くかを知っている人は少なくて、とりあずはアクセル踏めば進む、ブレーキを踏めば止まるが分かっていれば動かせるみたいに、おおよその構造が分かれば運用できる。もし、ズームインを望めば複雑な機構が見えてくる。そんなことを考えた。

いつものように前置きが長くなった。
まずは本稿の要旨。「カットインの成功は、殆どの場合対峙する相手が足を出せない状態になっている。」となる。答えを最初に書くスタイル。

バックステップの競争

ドリブル対決みたいなことをしたことがあるだろうか。僕みたいな小心者は、対峙する相手の実力を知っていたら、尻込みする。そうすると、距離を取りたくなる。僕の心中は「足は短いし、遅いし、とりあえずリスクを下げたい」ってネガティブな言葉でいっぱい。実は、もうこの時点で勝負は6割方決まっている。もし、その相手がある程度ドリブルに自信のある人なら、もう8割と言ってもいいくらい。ミスしない限り、ほぼ負ける。
この時、臆病な僕の思考はどうなっているだろうか。自信がない→でも負けたくない→相手の出方を伺おう→いつ来るのいつ来るの??→プレッシャーに負けてどんどん下がる
こんな具合だろうか。この時、僕の腰は引けて、かかと重心。そしてバックステップ。だって後ろに行くこと前提だからね。簡単に後ろに下がる、と言ったものの、この時DF側が向いているのは攻撃側と逆。駆けっこになったら反転をしてからスタート。同じ足の速さの人と競ったら必ず負ける。
守備者は後ろ向き。これは攻撃側が享受する、ボールを保持していることのメリット。
言いたいことは伝わっただろうか。攻撃側がどの方向に行くとしても、急に後ろにドリブルを始めない限り、守備者は自陣側に行く際反転しなければならない。これがカットインにも効いてくる。

ハンディをどう負わせるか
守備者は反転をすると当然、一歩遅れる。なので、攻撃者は縦にドリブルされることを相手に警戒されなければならない。ドリブルデザイナーの岡部さんが言っている、縦への脅威(?)だったかな、それを詳細に言語化すると前節に書いたことになる気がする。
相手にバックステップを踏ませたり、後ろ荷重にさせること。それを本稿でハンディと呼ぶ。一々説明すると長いからね。
Youtubeでカットインの動画を目が腐る程見ていると、上手な人達が言っているコツは「タイミング」とか「キレ」。間違ってない。ただ、そこに辿り着くまでにもっともっと多くの基礎的情報が眠っていて、多くの動画がそれを経ているの前提。だからヒエラルキーの下にいる人には届かない。「相手のステップを見て~」って言われても、いやこっちはボール持っているだけで必死だわい、って思う。
脱線しがち。そんで、どう守備者にハンディを負わせるか。
まず相手と対峙したときに、ボールを動かしてみる。トラップの後の惰性や、ゆっくりダブルタッチ、アウトサイドのつま先よりの部分でちょんちょんしたり。ここでの意図は、縦に行く気がありますよ、という意思表示。なるべくリラックスして、ゆったりした動きにすると余裕があるように見える。
出来るのであれば、ボディフェイントを入れたい。シザースじゃなくてもいいからこれからドリブルしますよ、という感じ。

まとめのようなもの
ここで書いたことは、僕の今まで考えてきたことや経験をぎゅっとしたもの。上手くない僕からの目線。僕はみんながフットサルを上手くなってほしいと思うから、このコツみたいなものを書いているのだけれど、さすがに読んだだけでは上手くいかない。試してみて、自分のものにしてできるまで結構時間がかかると思う。


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