ショート百合小説《とうこねくと! ぷち》東子さまと、日本酒と、月と、私
みなさん、こんばんは。北郷恵理子です。
「んふふ……」
今、目の前にある日本酒の四合瓶を見つめてニヤニヤしている奥さま──神波東子さまの付き人をしています。
今日は『日本酒の日』だそうです。
それなら……ということで、買い出しの時にお店から日本酒を買ってきました。銘柄は、東子さまも大好きな秋田のお酒──
「やっぱり、茅舎ちゃんが好きなのよ〜」
両手で頬杖をつき、『雪の茅舎』の四合瓶をうっとりと見つめる東子さま。
「お酒飲み過ぎちゃうと次の日残っちゃうけど