地球 VS 電気カーペット

 電気カーペットが狭すぎる。カーペットと言いつつ大きさはまるで座布団。そのなかでも小さいやつ、正座すると膝がはみ出るサイズ。

 僕の部屋のエアコンは最近カメムシの通り道になっているらしく、対策を施すまで自主的に使用を控えているが、そうなると問題になるのがこの寒さ。暖房なしで過ごすとたちまち身体の外延が赤く冷たくなっていく。

 床に座り込んであらゆるすべてをやっていると、よりどころであるはずの地面こそが天敵になる。接地面を媒介に地球規模の冷気が伝わってくる。星ひとつぶんの圧倒的な吸熱でみるみる凍り付いた氷河期の恐竜。

 その冷気から恐竜を救うのがこの電気カーペット。消と弱と強しかない電気カーペット。デザインが絶妙に実家な電気カーペット。

 だが、先ほど言ったようにこれは狭すぎる。脛はあったか膝はさむざむ、僕の下半身で格差社会です。こいつだけじゃ戦えねえよ。膝掛けあったよね確か。ちょっと取ってくるわ、じゃあの。

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