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ごはんについて書くための習作24

10月に入って都内へ打ち合わせに出た日はあったが、仕事はずっと自宅作業。理由は子供の幼稚園が通常通り午後までになったから。朝9時から午後3時くらいまでは静かに仕事ができる。
しかし体を動かすことも減ってしまったし、シェアオフィスの鍵が電子ロックになり、今月中に端末の登録をしないといけないので、久しぶりに朝から東海道線の下り列車に乗る。途中、今週末に友人と釣りに行こうとしている磯が見える。数人釣り人が見える。定置網も見える。日曜日はどちらも無いと良いのだが。

着いてまずは駅前で久しぶりのパンを買う。クリームチーズの乗った甘いフランスパンと、ハムチーズサンド(食パン)、ハムチーズレタスサンド(フォカッチャみたいな形のパン)。パンの種類が違うだけで中身が殆ど同じだったことに気付いたのは、中身が見えなかった食パンの方を食べ始めてからだ。

午前中はSlackのリマインダをさらにリマインドしつつ、来月公開のティザーサイトの作業をする。今日は打ち合わせが無い。12時前に月500円で借りている赤いロッカーから椅子とパーソナルシェードが入ったGAPのトートバッグを取り出し、パンもそこに入れる。
久しぶりなので港の向こう側、釣り公園のある方へ向かう。遠くからでもブタクサが咲いているのが見える。久しぶりなので遠く感じるかと思ったが、いつもより近く感じた。

今日も、この時間だからだろうが、釣れてる人はいないし、釣れる気配もない。ベンチの横に椅子と屋根を用意して、ベンチに荷物を置く。椅子の横に椅子を置き、元あった椅子を机とするスタイル。そして最初に食パンの方のサンドイッチをかじって、中身がもう一つのサンドイッチとほぼ同じだということに気付く。
いつもは猫が隣にきてパンを欲しがるのだが、今日はなぜか私のもっているパンを見ることも無く、海に落ちないよう設置されている柵と私が伸ばした足の間を左から右に歩いて行く。1匹通った後にまた1匹違う猫が同じ位置を、またこちらを見ること無く通り過ぎていった。
目の前の堤防には15から20人くらい並んでいるが、グループで来ている人も殆どいない。そしてあまりに釣れていないので、釣り人が仕掛けを海に投げ込む音だけが聞こえている。殆どの人がカゴ釣りというウキの下に撒き餌の入ったカゴをつけて魚を寄せて釣る方法をやっている。遠投できるよう仕掛けが重い。着水の音で上手い下手が分かる。飛込競技。
食べ終わって本と交互に釣りを眺めている。遠投ではない足下をねらったサビキ釣りの男性がギリギリ目視できるサイズの小魚を釣り上げたのを見ていると、座っている後ろの茂みがガサガサいうので振り返る。さっき目の前を通り過ぎていった1匹目の猫がこちらに近づいてきていた。

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