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第三のレンズで眼疾患を防ぐ


■紫外線とHEV(高エネルギー可視光線)

最近の研究で、加齢黄斑変性を引き起こす犯人が分かってきました。加齢黄斑変性とは、眼の中の黄斑という組織が壊れ、最悪の場合失明してしまう眼疾患。紫外線とHEV(高エネルギー可視光線)が原因です。

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こうした目のダメージを軽減するために、各レンズメーカーが開発したのが、「第三のレンズ」と呼ばれる高機能レンズ。

実は、従来型のレンズの光線軽減は400nmまででした。しかし、目に有害な光線は420nm! ビックメガネに来店されるお客様で、屋外でもアイウェアを使用される方の大半が、この第三のレンズを選択されています。

今回は、東海光学のルティーナを取り上げてみました。

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■網膜を保護するルテインがヒント

加齢黄斑変性を防ぐとして注目されているのがルテインという栄養素。これ、網膜に蓄積される黄色い色素のこと。ルテインには、悪影響を与える光を吸収し網膜を保護する役割とともに、ストレスで発生した活性酸素を除去する力もあります。つまり、網膜のルテインを豊富に保てれば、眼の老化を防げるというわけです。

そこから東海光学は「光をカットすることで、ルテインの消耗を抑えるレンズ」の着想を得ました。眼の健康を維持して病気を予防する。その観点で誕生したのが、ルティーナレンズです。

もし、風邪をひいたらマスクをしたり薬を飲んだり、対策しますよね。でも、目の疾患は兆候が少ないため、気づいた時には手遅れという事態が多々発生してしまいます。

ある日突然見えなくなってしまったら、どうします?

眼のトラブルは「予防」することが何よりも大事。そのためのツールが特殊であってはならない。誰でも手軽に「あらゆるシーンで装用できる眼鏡」に機能を込める。だからレンズは限りなく無色であること。そして、眼にとって最も有害な光の波長を確実にカットすること。

■アイケアという発想で

試行錯誤の末に東海光学の技術陣が最終的にたどり着いたのは、400~420nmをカットするレンズでした。“健康予防”という大きなビジョンが込められた、高機能レンズ「ルティーナ」です。発表は2014年12月。ルテインの損傷を防ぎ、網膜を守り眼の健康を保つアイケア時代の幕開けです。

眼疾患には、さまざまな種類がありますよね。網膜の視覚生理学を専門とする自然科学研究機構の特任教授、小泉周医師は、次のように説明しています。

「多くの眼疾患や眼の老化現象の原因は、活性酸素、特に過剰な一重項酸素の発生による酸化ストレスが原因であると考えられています。一重項酸素は、紫外線や可視光の中でもエネルギーの強い短波長光によって産生が促進されることが分かっています。この一重項酸素による酸化ストレスを抑制するものとして、ルテインの存在があります。また、網膜では、加齢とともに網膜色素上皮内にリポフスチンと呼ばれる老廃物が蓄積します。これが光増感物質として、作用し、一重項酸素を発生させると考えられています。

リポフスチンは可視光~紫外線にかけて、波長が短くなるほど吸収が高くなる、という特性を持っています。この部分の波長を網膜より手前でカットすることにより、一重項酸素の発生を効果的に抑制し、網膜中のルテインの消失を防ぐことが期待できます。ルテインも同様に紫外線~青色光を吸収する色素(グラフ赤線)であり、この波長範囲の光をカットすることで、劣化を抑えることが期待できます」

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最新の研究によると、短波長光の照射により、皮質白内障の原因である活性酸素種が生成され、DNAの損傷や水晶体上皮の細胞死が開始されることが判明しています。つまり、眼組織に障害を引き起こす率が高い400nm-420nmのHEVをブロックすることが、非常に重要なわけですね。

第三のレンズ、ルティーナは、400nmまでの紫外線をカットする従来のレンズに加え、さらに400~420nmの光をしっかりカットします。このレンズを日常的に利用することで、眼の健康をより長く維持できるようになりました。

詳しくは、東海光学ホームページをご覧ください。

▶▶▶東海光学「ルティーナ」

▶▶▶東海光学マンガ「加齢黄斑変性」をチェック

ルティーナだけでなく、現在では各レンズメーカーが様々なアイケア機能を持った、高機能レンズ、いわゆる第三のレンズを開発、生産するようになりました。今や眼鏡は、視力矯正とファッションアイテムという立ち位置を越えて、眼の健康づくりに貢献するツールになっています。

しかし一方で、400~420nmの光を防げないにもかかわらず、有害紫外線や青色光カットをアピールしている製品も見受けられます。というか、かなりの確率で存在します。

ビックメガネでは、皆さまがお持ちのアイウエアレンズの機能を確認することが出来ますので、気になる方は、どうぞ、お問い合わせください。無料です。

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