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「農業×IT」の5文字に想う:エンジニアの空想と農家の期待値のギャップを思い知る #SUNABACOBootCamp

 やす かわはらです。先日、「一般的なプログラミングスクール」SUNABACOイベントに現地参加しました。SUNABACOとは?どんなイベントだったかのか?は多くの方々が発信されています(ぜひ、 #SUNABACOBootCamp タグでtwitterを参照していただけるとうれしいです)。そのイベントで絶望するほどに仮説と現実のギャップを味わう機会を得られました。「農業×IT化」として、実際に農業に携わっていらっしゃる方々が参加してのトークセッションがその場です。

1.SUNABACOイベントに参加しての衝撃的な事実

「農業×IT」の文字からITエンジニアの端くれとして次の2点に関連するかな。と仮説を事前に立てて参加しました。

 ・労働人口低下による働き手がいない
    →ロボット化による作業の代替

 ・現役世代の高齢化
    →IoTとAI使ったデータの活用
      →ノウハウの形式知化と生産品質の均一化/向上

 結果は、実際の農家の方が困っていたことは全く違ってました。具体事例としてご紹介されたのは、単位時間での繰り返し作業の回転数向上や、商品を多くの方に知ってもらい買ってもらうためへのIT技術活用でした。


2.「農家は」の分析とその対策が、すべての農家に当てはまるとは限らない

 自身が属する職種で期待されている技術の活用が、すべての職種に当てはまるとは限りません。さらには、農業全体の傾向を分析し導き出した対策や提案策が、個々の困りごと解決につながるとは限りません。頭の中では知ってるつもりでしたが、仮説の策では全く困りごとを解決できません。

 そう、困ってる人がほんとうに困っている困りごとを知りませんでした。この事実はエンジニアにとっては屈辱であり致命的です。もしこれを実際の業務で行ったとしたらどうなるでしょう…

 効率を上げて会社が儲けることを目指すエンジニアリングを実現するエンジニアのはずが、全く効率を上げないどころか、役に立たない設備がふえてしまい損をさせてしまっている事実。せっかく作っても、目的が違うので使われない。これならつくらなかった方がマシです。エンジニアリングになってないのです。

3.「その場で目の前の事実を正しく見る」が間違いない!

 困っていることは人それぞれであり企業それぞれです。それを知りつつも「過去はこうやって解決した」と無意識にバイアスをかけて過去と同じ策を選択しがちです。これは脳の使い方からすると本能として正しいらしいです。脳は新規に考える疲労を減らそうと過去の経験や記憶から類似点を探します。"似てる"と思い込みがちです。

 そのバイアスを無意識に信じるのではなく、目の前にある人の困りごとをそのまま見てそのまま理解することが、正しく知る事です。自分なりの解釈を極限まで減らし、実際の行動をあるあがまま理解することです。正しく理解できれば、過去にとらわれずにその人のためになる事だけにフォーカスした対策を提案できます。提案の実現に向けて行動できるようになります。

 自身が立案した提案は、世間で一般的と言われるような策とは全く異なるかもしれません。批判されるかもしれないですが、それに過敏に反応する必要はありません。困っている人のお役に立ちさえすればどのような手段でもいいと思っています。


 思い込みは意識的に/無意識に人を苦しめます。他人も自身も苦しめます。とはいえ、思い込みをなくそうとするととても苦痛を伴います。大丈夫、なくす必要はないんです。それは思考のクセなだけです。
 「困りごとを自分の想いだけで作りこんでいるかも?」と自問できれば、相手に目を向けることができます。相手を見ることで事実を確認できます。1つの自問であなた自身を苦しみから解放しませんか?


以上です。