風俗嬢とのガチ恋 42(その笑顔を守りたい)

Aちゃんとまた会って来た。
「この前はゴメン、少しずつ元気になってきたよ」
と笑顔を向けてくれ、スマホで友達との写真や動画を見せてくれた。
この前とは違ってかなり表情も明るいし、涙を流すようなこともなかった。

本当の笑顔じゃないんだろうな、とは思ったけど、
弱音を吐かずに笑顔を向けてくれるなら、それが本当の笑顔かどうかは関係なく、俺も「少しでも元気そうで良かった」と笑顔で返すことにした。

ふとAちゃんが、
「私がいない間、浮気(他の女の子と遊んだり)した?」と聞いてきて、
「うん」と言ったら、急に泣きそうな顔になった。
正直そんな反応するなんて思ってなくて、
「え、そういうの気にするん?嫌だ?」
って聞くと、
「独占欲強い方なんだよね」って言うから、
「じゃあしてないよ笑」と言うと
「えー、じゃあって何?どっちなの??」
って泣きそうな顔で見てくる。
「言わない。じゃあ彼氏とか出来たら束縛する方なん?」
って話を逸らしてはぐらかした。
少し話してると、どうやらこの独占欲ってのは、
自分の知らない所で仲の良い友達同士が遊んでたら嫌だ、とか
ペットの犬が他人にシッポ振って愛嬌ふりまくと嫉妬するってのと、
同じような感覚なんじゃないかと感じた。

それから、家族のことや小さい頃の話、しんどかった時期のこととかたくさん話した。
ホントこの前とは違って、かなり元気になったように感じた。

ただ、なんだかAちゃんが何考えてるか分からなくなっちゃった。
本音で話してくれてるのか?
俺に何を求めているのか?
もしかしたら、俺の方がAちゃんを色眼鏡で見ているだけなのかもしれないけど、今度また会う約束してるから、聞いてみたい。

そして、もしAちゃんが前向きな気持ちになってきてるなら、
俺はもう会わない方がいいんじゃないかと思った。
俺と会うとしんどい時のことも思い出しちゃうだろうし。

俺を求めてくれるなら会うけど、俺からは連絡せずにいるべきかも。

好きっていう感情よりも、親として子供の将来を心配する感覚に近いかも。

Aちゃんがなるべく笑顔で過ごせる時間が増えることを、ただただ祈ってこの先のことを考えたいと思う。





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