《アラベスク》【山岸涼子】



 92 気持ち
 87 総合

 8 設定  
 8 世界観 
 8 登場人物
 9 読み易さ
 9 画力  
 10 演出・描写
 8 物語
 7 社会性
 8 面白さ
 10 凄さ

[コメント]
山岸涼子の全てが詰まっていた。
いや、これ以降に山岸涼子の作品にある恐怖だけはないと言える。
アラベスクにも恐ろしさはあるが、これ以降の山岸涼子の恐怖に比べるとまだ可愛く感じる。

一部、二部と分かれており、その間に2年近く間隔が空いている。
二部になってそれまでの線とはレベルが数段違う山岸涼子の線になっており、まずその美しさに惚れ惚れした。
一部は山岸涼子の物語作家としての真髄と言える面白さがある。
読んでいてこれだけ面白くて二部どうするのか?と思ってたら物語を超越してきた。
一部から更に洗練された線と物語から確かに未知なる美が生まれていた。
極みの果てを見た気がして感動を超えて呆然としてしまった程だった。
果ての先にはこんな事が起こるのかと我に返り心底震えた。
アラベスク、無限なるモノ、なんて素晴らしい響きだろう。

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