相手に合わせる日本人

中国、韓国、日本の国民性

オーストラリアで生活していると、店員さんがアジア人の時、国民性が顕著に表れます。

韓国人が店員さんの場合、こちらが少しでも韓国人の可能性があれば、韓国語で話しかけてきます。

中国人店員さんの場合、可能性は関係なくアジア人であればとりあえず中国語で話しかけてきます。町中で道を尋ねる際、相手が明らかに白人で中国語を話せなそうでも、ガツガツ中国語で話しかける中国人も多いです。

日本人店員さんの場合、こちらが日本人であるという、かなりの確証がない限り英語で話しかけてきます。そして客であるこちらも、確実に店員さんが日本人でない限り、英語で話します。結果、お互い「多分この人日本人なんだろうなぁ」と腹の中で探りながら、最後まで英語でやりとりをして退店します。

思いやり=日本の文化

日本人が外国人と話す際、寿司のことをスゥシー、京都のことをキオトと英語発音に寄せて話す人が多いのも、日本語を話せない相手が分かりやすいように合わせてあげている優しさだと思います。

決して、LとRの発音を区別できない人を笑ったりする国民性ではありません。外国人がたどたどしく話しているのを聞いて「ライス(lice)じゃなくてゥライス(rice)な。ライスだったらシラミになっちゃうから!LOL」なんていう発想もありません。

自分の名前さえも変える日本人

自己紹介するときに、相手が「ゆうすけ」という発音が出来ずに「イングリッシュネームはないのか?」と言われたことも何度もあります。日本語発音をきっちり教えるのも面倒なので、Yusukeというスペルを英語読みして「ユースキー」と自己紹介したり、「You skate(あなたがスケートをする)から、最後のteの発音をとってユースケィと発音してくれ」といって自己紹介します。

もしくは、カフェの注文で名前を聞かれた時などは、面倒なので「ジャックです」と答えます。相手が分かるレベルに合わせてあげる。これが日本の優しさであり、謙虚さであると思います。

日本にいる外国人が、日本人が呼びやすいように日本語の名前をつける人なんてほとんどいないと思います。せいぜい、Patricさんが「ぺトゥリック」ではなく「ぱとりっくです」と日本語発音によせて発音したり、Anastasiaさんが「アナです」という程度のことで、決してPatricさんが、「ヒロシです」とは言わないと思います。

相手に合わせるというのは、思いやりがあって、とても尊い行為だと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?